子育ては大変なことも多く、なかなか子育てがうまくいかないと悩む方も多いでしょう。そんな中、子育てを楽しんでいる親がいるのも事実です。
今回は、子育て上手な親が実践する育児方法から、発達段階ごとのしつけ方を紹介します。ぜひ参考にしていただき、少しでも楽しんで子育てを行っていきましょう。
子育て上手な親が実践している5つの育児方法
子育て上手な親が実践している育児方法は、以下の5つです。
- どんな小さなことでも気づいて褒める
- 否定する前にまずは寄り添う
- 遊びを日常のなかに取り入れる
- ママやパパが約束を守る
- 大きな声で叱らない
全部を完璧に真似するのは難しいですが、少しずつ日常に活かしていければ、子育ても楽しくなるはずです。ここではそれぞれの項目の詳細を見ていきましょう。
方法1.どんな小さなことでも気づいて褒める
子どもが行ったどんな小さなことでも、気づいて褒めることが大切です。ただ単に「すごいね」と褒めるのではなく、「〜できてすごいね」と具体的な点を添えながら褒めれば、子どもは「自分のことをちゃんと見てくれている」と実感しやすくなります。
子どもは親から褒められると分かると、安心感を抱きやすく、それが積み重なれば自己肯定感や色々な物事に自分から挑戦する気持ちを培いやすいでしょう。
例え失敗したとしても、良い部分を見つけて褒める、もしくは挑戦したこと自体を褒めるようにしてみてください。
方法2.否定する前にまずは寄り添う
叱る前には子どもの気持ちに寄り添った言葉をかけることが大切です。
例えば、お友達が遊んでいたおもちゃを勝手に取ってしまったときは、つい「取っちゃダメ!」と子どもへ叱ることが先走ってしまうでしょう。
ダメだと思える行動を取ったとしても、まずは子どもの話を聞いて「このおもちゃで遊びたかったんだね。でもお友達が遊んでいたおもちゃを勝手に取るのはやめようね」と、否定の前に子どもの気持ちに寄り添い共感をしてあげましょう。
頭ごなしに叱らず共感から入ることで、子どもは「気持ちをわかってくれている」と安心して注意を聞き入れやすくなります。
方法3.遊びを日常のなかに取り入れる
子育て上手な親は、遊びを日常の中に取り入れています。子どもにとって、遊びは成長に欠かせないものです。遊ぶことで考える力やコミュニケーション力、筋力など、さまざまな能力が伸ばせます。
例えば部屋を歩くときにも手押し車を持たせて移動するなど、日常の何気ない行動に遊びの要素を含めれば、子どもが楽しみながら自然に能力を伸ばせるでしょう。
方法4.ママやパパが約束を守る
子どもとの信頼関係を築くためには、ママやパパが約束を守ることも大切です。例えば、食器を洗っている時に子どもが話しかけてきたとき、「後でね」と言ったなら、後でしっかり話を聞いてあげましょう。
大人にとっては些細な約束と思えても、子どもにとっては大切な約束と捉えています。どんな小さな約束でもしっかり守ることで、子どもとの信頼関係が作りやすくなります。もし守れなかった場合は、理由を伝え、しっかり謝りましょう。
方法5.大きな声で叱らない
叱るときは、大きな声で叱らないようにしましょう。子どもを叱るときは気持ちが入りやすく、つい大きな声で叱ってしまいがちです。しかし感情的になりやすい時ほど、できるだけ落ち着いた声で話しかけることが大切です。
少し低めの声で、子どもの目を見て話せば、子どもに気持ちが伝わりやすくなります。また座るなどして子どもの目線で話すことで、威圧感も軽減されます。
子育ての方法で悩んでいる親の3つの共通点
子育ての方法で悩んでいる親には以下の3つの共通点があります。
- 世話を焼きすぎている
- 子どもに完璧を求めている
- 感情に流されている
親であれば誰しも子育てに悩みを抱えているものです。ここでは、子育ての方法で悩んでいる親の共通点をお伝えします。
1.世話を焼きすぎている
子どもにはできるだけ苦労や失敗、嫌な思いをしてほしくないと思うものです。こうした心配から、世話を焼きすぎたり、リスクのある行動を事前に避けるよう誘導したりしてはいないでしょうか。
例えば子どもに宿題をするよう何度も注意したり、子どもが取り組んでいることに親の手を加えてしまったりなどの行動が挙げられます。
子どもは失敗した時、失敗した原因や成功するための解決策を自分で考えて行動できるようになります。
親が世話を焼きすぎると、子どもが自分で考えるチャンスや、成功体験を得る機会を奪う可能性があります。
2.子どもに完璧を求めている
子どもに期待するあまり、完璧を求めてはいないでしょうか。特に親が「子どもを完璧に育てなければ」という思いが強いと、子どもにも完璧を求める傾向が強くなります。
しかし、完璧な人は存在しません。子どもに完璧を求めると「親の期待に応えられない」と自己肯定感が下がり、人の顔色をうかがって行動する子に育ちやすくなります。
その結果、挑戦する前から「自分にはできない」と諦め癖がつく可能性が高いです。そのため、親が完璧を求めるのでなく子育てや家事への期待値を下げると良いでしょう。そうすれば子どもに完璧を求めず、おおらかな気持ちで子どもと接することができやすくなります。
3.感情に流されている
感情に流されやすい点も、子育てに悩む親にありがちな共通点です。子どもが間違った行動をしたとき、つい感情的に叱ってしまうことがあるでしょう。特に忙しいときや焦っている状況などでは、感情的になりがちです。
しかし感情的に叱ってしまうと、子どもは「自分は親から嫌われている」「自分は何をやっても上手くできないんだ」と勘違いしてしまうケースがあります。
もし感情的に叱ってしまったときは、落ち着いた後に子どもを抱きしめて「〇〇が大好きだよ」と伝えましょう。
子どもは抱きしめられることで安心感が持て精神的に安定します。その結果、子どもの間違った行動が減り、感情的になる場面が少なくなる可能性が高いです。
発達段階ごとのしつけ方
発達段階ごとのしつけ方を、以下4つに分けてご紹介します。
- 0歳の場合
- 1〜2歳の場合
- 2〜3歳の場合
- 4歳の場合
子どものしつけ方は、子どもの年齢によって変わっていくものです。ここでは年齢ごとのしつけ方をお伝えします。
0歳の場合
0歳の時期に大切なのは、親子の信頼関係の構築です。赤ちゃんはまだ言葉で自分の考えを伝えられません。そのため、言葉でいくら叱ったり注意したりしても、なかなか子どもには伝わりづらいものです。
この時期は子どもに安心感を与えることが大切です。子どもの行動を受け入れることで、「自分は愛されている」と実感が持て、のびのびと行動できる子に育ちやすくなります。
1〜2歳の場合
1~2歳になると自我が芽生え、好奇心も旺盛になります。行動範囲も広がるため、ママやパパが驚くような行動も増えてくるでしょう。
言葉も徐々に理解し話すようになりますが、まだまだ言葉だけで自分の伝えたいことを表現するのは難しい時期です。
そのため1~2歳の時期は、親が子どもの気持ちを言葉にして伝えつつ、共感することが大切になります。
もし危険な行動を取り、注意する場合は、叱るのでなくまずは子どもの取りたかった行動を親が言語化し、子どもに何をしたのか、子どもへの理解を促します。
そして、子どもがしたかったことや思いに共感しつつ、叱るのではなく言い聞かせるようにしましょう。
2〜3歳の場合
2歳はイヤイヤ期に突入する子どもも多く、親にとってもストレスのかかる時期になります。
この時期の子どもは、自分の「こうしたい」という思いが強くなりますが、言語化がうまくできなかったり、どうしていいか分からなくなったりして、癇癪を起こすことも少なくありません。
2~3歳の時期は、親がお手本を見せるのが大切です。おもちゃを片づけたり、「ごめんね」と謝ったり、「貸してもらえる?」と聞いてみたりするなど、ママ・パパ自らお手本になる行動を取ることで、子どもも自然と適した行動を行えるようになるでしょう。
4歳の場合
4歳になれば言葉の理解が進み、自分以外の人の気持ちに思いを想像したり、理解したりすることが少しずつできるようになります。
したがって子どもの気持ちを尋ねたり、どうして叱るのかをできるだけわかりやすく説明したりすることが大切です。
しかし、言葉で長々と説明するのはおすすめできません。簡潔に言葉で伝えつつも「どうすればよかったのかな?」と、子ども自ら考えるように促すことが大切です。こうしたやり取りを繰り返すことで、子どもは少しずつ他人の立場に立って考えられるようになります。
子育ての方法には正解がない
子どもの個性は100人いれば100通りあるように、子育ての方法には正解がありません。しかし、子育てが上手な親は子どもと寄り添い、成長を引き出して、子育て自体を楽しんでいるものです。
子育てにイライラしたり、上手くいかないと悩んだりしていたとしても、今回ご紹介した方法を実践すれば、きっと子育ても楽しくなってくるでしょう。発達段階ごとのしつけの方法を参考にしながら、子どもと一緒にママ・パパも成長していけるように取り組んでみてください。
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