子育ては大変だと感じるママは多いでしょう。しかし何が大変なのか、渦中にいるとなかなか言語化が難しいかもしれません。
パートナーの理解を得られないと、余計大変と感じ易いでしょう。この記事では、子育てが大変だと感じる理由や乗り切る方法について解説します。
子育ての大変さは経験しないとわからない
「子育ては大変」だとよくいいます。しかし、具体的に何が大変なのかを伝えられる人はあまり多くありません。子どもの数だけ反応や行動が異なり、育児本や先輩ママらからのアドバイスでは対応できないことも多々あるからです。
また、先輩ママの多くが「忙しすぎて育児期の記憶がない」と述べています。このように子どもが小さい頃は、育児・家事・仕事に追われて1日があっという間に過ぎたように感じる人がたくさんいます。
そのため「子育ては大変だったけど、具体的に何が大変だったのかわからない」と思う人が多い傾向にあります。
子育てが大変な4つの理由
子育てが大変な理由には、以下の4つが挙げられます。
- 赤ちゃんから目を離せないため
- 子どもを見ながら家事を普段通り行う必要があるため
- 孤独感に襲われやすいため
- 仕事との両立
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。
1.赤ちゃんから目を離せないため
生まれたての赤ちゃんから幼児期までの子どもは、目を離せません。たとえば、授乳ひとつとっても、以下のように考えることがたくさんあります。
- 充分な量が出ているのか
- 乳首のかぶれや乳腺炎の心配
- 上手く吸えるまでに時間がかかる
ほかにも夜中のおむつ替え、授乳、夜泣きなど、子どもによっては眠れない日が続くこともあるでしょう。夜泣きが落ち着いたと思っても、食べムラがあるなど、成長ごとに悩みは変化します。
このように子どもが生まれてからは子どもが生活の中心となり、子どもが安全に過ごせるように気配りを続けなければいけません。
2.子どもを見ながら家事を普段通り行う必要があるため
パートナーが仕事に出かけている場合、育児に加えて家事も普段通りこなさなければなりません。
掃除ひとつ取ってもリビング、トイレ、お風呂、玄関、ベランダなど範囲は広く大変です。
ほかにも、洗濯や食事の準備、食器洗いなど、生活に欠かせない家事は山のようにあります。
子どもが眠ったり落ち着いたりした合間に、多くの家事をこなさなくてはならないため、子育ては大変だと感じてしまうでしょう。
3.孤独感に襲われやすいため
最近は、男性も積極的に育児に参画する風潮がありますし、子育てコミュニティーも増えています。とはいえまだまだ多くの家庭で、日中はママ一人で育児と家事を行う場合が多いのではないでしょうか。
パートナーが育児に積極的であっても、あくまでもママのサポートである場合がほとんどでしょう。
周囲に頼りたくても、子どもと離れるのが心配に感じたり、子どもの機嫌や体調によってコミュニティーに参加できなかったりする場合もあります。
そうなると、結果的に1人で子育てする時間が長くなり、孤独感を抱きやすいでしょう。
4.仕事との両立
仕事との両立も子育てを大変と感じる要因のひとつです。
子どもが突然病気になった際の休暇取得の困難さや、保育園の送り迎えのタイミングに合わせるスケジュール調整など、仕事と子育ての両立には多くの課題が伴います。時短勤務を選択することで、キャリアに対する不安が湧いてくるかもしれません。
しかし、このような期間は決して無駄ではなく、価値ある経験と捉えることが大切です。限られた時間だからこそ、効率的に生産性の高い行動がとれるようになります。
【年齢別】子育てで大変なことは?
子育ては年齢ごとに大変なことが大きく変わります。以下の3つの時期ごとに先輩ママが「大変だった」と感じたことをご紹介します。
- 0〜1歳
- 2〜3歳
- 4〜5歳
それぞれの年齢ごとに具体的にどのようなことが大変だったのかを知ると「自分だけじゃない」と安心感を得られるかもしれません。どのようなことに注意すればよいのか、ポイントを押さえましょう。
0〜1歳
0〜1歳の時期で大変だと感じることには、以下のようなものが挙げられます。
- 産まれたばかりの頃は生活リズムが整わず、生活・育児ともに予測ができない
- 乳腺炎になっても赤ちゃんのお世話はしなければならなかった
- 2時間おきの授乳で常に寝不足だった
- 夜泣きが激しく毎晩ドライブしに出かけた
- 洗面台の下の洗剤を全部取り出すなど、目を離した瞬間に危ないことがあった
- 言葉での表現が難しく、いつも泣かれて困った
2〜3歳
2〜3歳の時期で大変だと感じることには、以下のようなものが挙げられます。
- 2歳ぐらいまで毎日夜泣きが止まらなかった
- 魔の2歳。何をやっても泣き止まないときがつらかった
- 何を伝えたいのか分からないことが多くて大変だった
- 納得がいかないことがあると癇癪を起こし、1時間以上泣き止まないときは気が滅入った
4〜5歳
4〜5歳の時期で大変だと感じることには、以下のようなものが挙げられます。
- ほかの子と仲良くなれるように、お迎えの時間をずらす・休みの日に遊べるように親同士で連絡した
- 新しい経験の機会ごとに、どのように教えればいいのかわからず大変だった
- 病児保育の予約や診察、職場への配慮が肉体・精神面でつらかった
- 子どもが自分の意見を持つようになるため、こちらの要望通りに物事が進みにくかった
大変な子育てを乗り切るための4つの方法
大変な子育てを乗り切るための方法には、以下の4つが挙げられます。
- パートナーに子育てを任せる
- 一時保育に預けて自分時間を作る
- 家事をしない日を決める
- ママ友の情報は参考にしても真似はしない
子育ては孤独感を抱きやすい上に、家事もこなさねばならず大変です。ここではそれぞれに分けて子育てを乗り切る方法について解説しますので、詳しく見ていきましょう。
1.パートナーに子育てを任せる
男性は、子育てはママの仕事だと思っている人もまだまだ多いようです。
しかし、子育ては夫婦2人で力を合わせて行うものです。そのため、休日などは思い切って子育てをパートナーに任せるのも一つの方法です。
もちろんいきなり全部任せるのは難しいでしょう。週に1回は夜泣きしたときに任せる、日曜日の午前中はおむつ替えやミルクなどの面倒を見てもらうなど、任せる時間帯を決めてお願いすると良いでしょう。
2.一時保育に預けて自分時間を作る
毎日子どもの側にいて面倒を見ていると「1人になりたい」と思うこともあるでしょう。そんなときは、一時保育に預けて自分の時間を作るのがおすすめです。
ママも1人の人間であり、自分の時間を過ごす・好きなことをしたいと思うのは当然の気持ちです。
自分の時間を過ごしてストレスを発散することで、育児の大変さを軽減できるでしょう。
3.家事をしない日を決める
子育てが大変な理由の1つに、家事との両立が挙げられるでしょう。そのため「家事をしない日」を決めることはとても有効です。
1週間に1回は掃除や洗濯、料理をしない日を決めて、育児のみやる日を決めると良いでしょう。毎日やっている家事をしなくてもいいと感じられれば、気持ちにゆとりができます。
4.ママ友の情報は参考にしても真似はしない
ママ友との会話から、他の家庭の子育てスタイルや日常を垣間見ることができます。その中で得た情報を、同じように自宅で試してみても上手くいかない場合があるでしょう。
しかし、上手くいかなかったからと言って、自分をダメな母親だと思う必要はないです。各家庭ごとに家族構成や生活環境、子どもの性格などは異なり、一つの方法がすべての家庭にぴったりと適用できることはありません。
大切なのは、他人の意見や方法に流されず、自分たちのペースとルールで子育てを進めることです。
子育ての大変さについてよくある5つの質問
子育ての大変さについてよくある質問には、以下の5つが挙げられます。
- 質問1.子育てで一番大変だったのはいつ頃ですか?
- 質問2.子育てで一番大変な年齢は何歳頃ですか?
- 質問3.子育てを辛く感じたときはどこに相談すればいいですか?
- 質問4.2人目の育児で大変なことは何?
- 質問5.2人目の育児を乗り切るコツは?
子育ては個人差が大きく、必ずしも先輩ママの意見が参考になるとは限りません。しかし、ほかのママの意見を知ると「自分だけじゃない」と安心感を得られます。ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。
質問1.子育てで一番大変だったのはいつ頃ですか?
子育てで一番大変だと感じる時期で意見が多かったのは以下の通りです。
- 生後0ヶ月新生児期
出産の身体ダメージと子育ての不安、寝不足など、授乳が軌道に乗るまでの苦労した人が多い
- 生後1ヵ月〜3ヵ月
新生児期を乗り切ったものの、ママに疲労が出てくる時期。また、里帰りから自宅に戻ってママパパだけの育児に戸惑った人も多い。
- 2歳〜
2歳は「イヤイヤ期」が始まる時期のため、精神的につらく感じやすい時期。仕事復帰などと重なり、地獄のような日々を過ごしたという人も多い。
質問2.子育てで一番大変な年齢は何歳頃ですか?
子育てが特に大変な時期は、0~3歳ごろといわれています。3歳を過ぎるまではほとんどの場面で目が離せません。そのため、大変だと感じることが非常に多いでしょう。
時期ごとに大変なことをまとめると以下のようになります。
- 新生児期:授乳や寝かしつけ、2~3時間おきの授乳
- 6ヶ月〜2歳頃:好奇心旺盛で子どもから目が離せない、階段やベッドなどからの転倒の危険性、夜泣き
- 2~3歳:イヤイヤ期の始まり。何に対しても拒否されるなど、精神的な疲労が溜まりやすい
質問3.子育てをつらく感じたときはどこに相談すればいいですか?
子育てをつらいと感じたときは、1人で悩まずに周囲の人に相談しましょう。もし頼れる人がいなくても、自治体にはたくさんの窓口があります。遠慮せずに電話したり、窓口に行ったりしましょう。
- 市町村・都道府県の児童家庭相談窓口
「自治体名+子育て相談」などで窓口が見つかる
- 児童相談所
TEL: 189 (全国共通ダイヤル)
時間:毎日24時間
- 子どもの人権110番
TEL:0120-007-110
時間:月〜金 8:30〜17:15
- 子どもと家族の相談窓口
Eメール:kodomotokazoku@jamhsw.or.jp
時間: 毎日24時間
日本精神保健福祉士協会|子どもと家族の相談窓口(Eメール対応)|
- 日本助産師会相談窓口
TEL:03-3866-3072(通話無料)
時間:火 10:00〜16:00
※来所/訪問相談できる都道府県もある。
- こども医療電話相談
TEL:#8000(全国共通)
時間:都道府県による
質問4.2人目の育児で大変なことは何?
「もう一人子どもが欲しい」と考える一方、さまざまな理由で迷いや不安を感じることも珍しくありません。公益財団法人1more Baby応援団が行う「夫婦の出産意識調査2022」によると、75.8%と多くの夫婦が「二人目の壁」を実感していることが明らかになりました。
2人目の育児に対する主な懸念点は次の通りです。
- 子育て関連の出費が倍増する
- 年齢による不安がある
- 体力的なストレスが増加する
- 第二子に完全に注力することが難しい
- 忙しさから自分の時間が減少する
- キャリア継続が難しくなる
質問5.2人目の育児を乗り切るコツは?
2人目の育児を乗り切るためのコツをご紹介します。主に次の6つです。
- 夫婦間の連携を深める:パートナーとの協力体制を整え、相互のサポートを確立する。
- 子どもの預かり先を探す:信頼できる保育施設や託児所を利用する。
- 外部サポートを取り入れる:家事代行や食材宅配サービスなどを活用する。
- サポートネットワークの構築:ママ友との交流を深め、お互いの子育て経験を共有しあう。
- 子育て支援制度を利用:地域の子育て支援制度やサービスを把握し、上手に活用する。
- 費用の計画的な準備:子育てに関わる出費は予め計画し、予算管理を行う。
まとめ
子育てが大変だと思う理由や、大変な子育ての乗り切り方について解説しました。
子育てはママが1人きりになる瞬間が多く孤独感を覚えやすいものです。今は子育ての渦中にあってつらく感じるかもしれませんが、パートナーや周囲の人に頼りながら、子育てに取り組んでみてはいかがでしょうか。
周囲に頼れない・不安が大きいと感じるママは、自治体や国が用意している相談窓口に連絡してみると、きっと不安が和らぐでしょう。
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