1歳児にとって、十分で良質な睡眠は健康な発育に欠かせません。成長期特有の睡眠リズムや、生活環境によって眠りの質が左右される場合があります。
本記事では、1歳児に必要な睡眠時間の目安と良質な睡眠をサポートする方法をご紹介します。また、睡眠時間に関する注意点も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
1歳児に必要な睡眠時間の目安とは?
1歳児にとって、睡眠は心身の発達に非常に重要です。一般的に、日中の昼寝を含めて1日に11〜16時間の睡眠が理想的とされています。
午前と午後にそれぞれ1回ずつの昼寝が推奨され、1回の昼寝時間は30分〜2時間が目安です。1歳頃になると夜間にまとまった睡眠がとれるようになりますが、夜中に目を覚ます子もいるため、子どもの個性に応じて、最適な睡眠リズムを見つけることが大切です。
睡眠時間の特徴
新生児期には、昼夜の区別がついていないため、3時間ほどの短い睡眠を繰り返します。この頃は1日あたり16〜18時間程度の睡眠が必要です。
1歳になる頃には、夜の睡眠時間が長くなり、昼夜の区別も徐々についていきます。この頃の1日の睡眠時間は11〜14時間に減少し、夜通し眠れるようになります。このような、新生児期から1歳頃の睡眠の変化により、育児の負担が軽減されると感じる保護者も少なくありません。
1歳児の良質な睡眠をサポートする方法は3つ
まずは、1歳児の良質な睡眠のサポート方法をご紹介します。
- 入眠時間と起床時間を規則正しくする
- 睡眠の導入を助ける習慣付け
- 安心して眠れる環境を用意する
それぞれの内容について詳しくみていきましょう。
1.入眠時間と起床時間を規則正しくする
毎日の就寝時間と起床時間が規則正しくなると睡眠の質が向上します。たとえば、「夜は20時に寝て、朝は6時に起きる」といったリズムを設定するのがおすすめです。
リズムが確立できると、将来的に保育園や幼稚園、小学校に通う際にも、朝の準備がスムーズに進むようになります。起床時間を急に変えるのではなく、少しずつ調整していくと、自然な目覚めが可能になります。
2.睡眠の導入を助ける習慣付け
赤ちゃんが快適な眠りにつくためには、毎晩同じルーティンを作るのが大切です。決まった時間にお風呂に入れ、静かな時間を過ごすと、赤ちゃんは「もうすぐ寝る時間だ」と理解しやすくなります。
お風呂のあとにスマホやタブレットなどの刺激を避け、絵本を読んだり、おだやかな音楽を流したりすると、スムーズな入眠につながります。
3.安心して眠れる環境を用意する
夜の寝かしつけは、21時を目安に部屋を暗くして、静かな環境を整えましょう。子どもが一人で眠れない場合には、添い寝をしてあげると安心して眠りに入りやすくなります。
朝の光が早く差し込む夏場には、遮光カーテンを使って部屋を暗くしておくと、自然な睡眠リズムをサポートできます。季節に応じて部屋の温度や湿度を調整し、快適な環境を整えましょう。
1歳児の睡眠時間に関する注意点は3つ
次に、1歳児の睡眠時間に関する注意点を解説します。
- お昼寝をさせすぎない
- 夜更かしをさせない
- 問題がある場合は専門医に相談する
それぞれの内容について詳しくみていきましょう。
1.お昼寝をさせすぎない
1歳頃になると、お昼寝が2回から1回に移行し始めます。一般的には、11時~14時の間に2時間程度のお昼寝を1回とるのが理想です。
しかし、日中のお昼寝が長くなりすぎると、夜の寝つきが悪くなるケースがあります。1歳児の総睡眠時間は12〜13時間程度が目安で、夜は10時間前後の連続睡眠が理想的です。赤ちゃんの体調や活動量に合わせて、昼寝時間や回数を調整しましょう。
2.夜更かしをさせない
赤ちゃんが元気に見えるからといって夜更かしをさせると、生活リズムが乱れる可能性があります。安定した睡眠習慣を作るためには、決まった時間に寝かせ、毎朝同じ時間に起きるようにしましょう。
もし、ママやパパの帰宅が遅くなる場合でも、赤ちゃんを待たせて夜更かしをさせるのではなく、翌朝にたっぷりと触れ合う時間を設けるようにしましょう。そうすると、赤ちゃんの生活リズムが整い、健やかな成長につながります。
3.問題がある場合は専門医に相談する
赤ちゃんの睡眠に関して気になる点がある場合は、さまざまな原因が考えられるため、無理に自分だけで解決しようとせず、専門家に相談し適切な診断とアドバイスを受けましょう。
小児科や睡眠専門医に相談すると、赤ちゃんの状況に合わせたサポートを受けられます。ママやパパも安心でき、家族全体の健康にもつながるため、早めに専門的なアドバイスを受けることが大切です。
1歳児の睡眠時間でよくある3つの質問
最後に、1歳児の睡眠時間でよくある質問をご紹介します。
- 1歳児の夜泣きの原因は?
- 1歳児にお昼寝が必要な理由は?
- 1歳の赤ちゃんの生活スケジュールは?
それぞれの内容について詳しくみていきましょう。
質問1.1歳児の夜泣きの原因は?
新生児期は、生活リズムが未成熟であり、昼夜関係なく2〜3時間おきに目を覚ますケースがよくあります。月齢が進むにつれて、次第に睡眠時間が延びてリズムが整い始めますが、まだ昼夜逆転や浅い眠り(レム睡眠)が多い状態です。
赤ちゃんは日中の刺激を処理するため睡眠中に記憶を整理していますが、脳の発達がアンバランスなため、記憶の整理がうまくいかないとき、欲求が強く表れたときに、夜泣きをするケースがあります。
なお、1歳児の夜泣きの原因については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
関連記事:赤ちゃんが夜泣きする主な原因とは?対処法や乗り越えるためのコツを詳しくご紹介します! – コカラ
質問2.1歳児にお昼寝が必要な理由は?
子どもが午前中におもいっきり遊ぶと、午後には疲れて眠気が強くなり、注意力が低下します。そのような状態で過ごすと事故のリスクが高まるため、お昼寝で心身をリフレッシュし、午後も安全で元気に活動できるようにしましょう。
また、お昼寝は生活リズムを整える効果もあり、夜間の睡眠にも良い影響を与えます。さらに、昼寝は記憶力の向上や免疫力の強化にも役立つとされています。
質問3.1歳の赤ちゃんの生活スケジュールは?
1歳になると、規則正しい生活リズムが重要になります。食事の時間を決めて、家族と一緒に食べられるようにスケジュールを立てましょう。
朝8時までに朝食を済ませ、昼食は12時頃、夕食は18時頃を目安に設定すると、お腹が空く時間も一定になり、規則正しい生活が身につきます。1日3回の食事に加え、午前と午後のおやつも1日の食事の一部として考え、赤ちゃんの個性に合わせて、無理なく生活リズムを調整していきましょう。
まとめ
本記事では、1歳児に必要な睡眠時間の目安と良質な睡眠のサポート方法をご紹介しました。
1歳児にとって、質の良い睡眠は健康的な成長に欠かせません。良質な睡眠をサポートするためには、規則正しい生活サイクルを意識しましょう。また、睡眠前の生活をルーティン化し、睡眠の導入を助ける習慣を取り入れるのがおすすめです。
これらのポイントを参考にして、心身の発達に重要な良質な睡眠環境を整えてあげましょう。
なお、次のページでは、育児不安を解消する方法や不安を感じる要因を解説しています。こちらもぜひ参考にしてみてください。
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