周囲のこどもが習い事をしていると聞くと「うちの子はいつから始めよう…」と焦ってしまうのではないでしょうか。この記事では、そんなパパママに向けて習い事のメリットから選び方のポイントなどをご紹介します。
こどもの習い事はいくつから始めればいい?
こどもの習い事は、家庭状況や発達の個人差によって始めるのに適した時期に違いがあります。
一般的には、3〜4歳の頃から習い事を始めることが増えています。これは3〜4歳に自我が目覚めて、母親とも離れる時期とされていることが関係しており、このタイミングで習い事を検討する人が多いようです。
ただ最近では、0歳児から始められる習い事が増えていることから、習い事の低年齢化が進んでいます。
しかし、家庭環境やこどもの発達は大きく異なるため、必ず習い事をしなければならないということではありません。こどもの状態を見ながら習い事を検討してください。
習い事を小さい頃から始める3つのメリット
習い事を小さい頃から始めるメリットには、以下の3つが挙げられます。
- 成長の助けになる
- さまざまな体験ができる
- コミュニケーションの場が増える
習い事を始める前は、家庭や幼稚園、保育園の人間関係がこどもの中心です。しかし、習い事をすることによって、触れられる世界が大きく広がります。ここでは習い事を始めるメリットをそれぞれに分けて解説しますので、見ていきましょう。
1.成長の助けになる
「3つ子の魂百まで」との言葉通りにこどもの脳は3歳までにほとんどが形成されるといわれています。そのため、幼少期に習い事を始めると、たくさんの刺激を得ることになり、こどもの運動・知育能力を伸ばすことにつながるでしょう。
また、習い事のジャンルを問わずに「目標に向けて努力する」「人を思いやる気持ち」など、精神的な成長にもつながります。
2.さまざまな体験ができる
家庭や幼稚園・保育園で経験できることには限りがあります。しかし、習い事によって体験の幅が広がるため、これまでよりも広い視野を持って物事を考えられるようになるでしょう。
さまざまな体験を通してこどもは、回数を重ねるごとに「できるんだ」と自信を育めます。
3.コミュニケーションの場が増える
基本的にこどもは、保育園や幼稚園、家の近所など、自分と身近な範囲での人間関係がほとんどです。しかし、習い事を始めることによって、これまでより人間関係の幅が広がり、こどものコミュニケーションの場を増やすことにつながります。
【年齢別】人気の習い事
「習い事」といっても、体を動かすスポーツ系のものから英会話やピアノのような頭脳に働きかけるものまでたくさんの種類があります。ここでは人気の習い事を以下の年齢ごとに分けてご紹介します。
- 0〜1歳
- 1〜2歳
- 3〜4歳
また、それぞれの年齢で始める効果についても解説しますので、チェックしてみてください。
0〜1歳
脳は、生まれてから6歳頃までに発達するといわれています。そのため、0歳(生後半年以降が目安)から習い事をはじめると、成長段階の脳にたくさんの刺激を与えることになり、こどもの才能が飛躍的に伸びる可能性を高められるでしょう。人気の習い事としては、以下のものが挙げられます。
- ベビースイミング
- ベビーマッサージ
- リトミック
基本的に0〜1歳児の習い事は、パパママと一緒に取り組む内容のものがほとんどですので、親子での触れ合いを楽しみましょう。
1〜2歳
1歳頃になると表情も豊かになり、身体的にも歩く・走れるなど、体力がついてくる時期でもあります。この時期に体を動かす習い事を始めると、怪我をしにくく強い身体を作る効果を期待できるでしょう。人気の習い事としては、以下のものが挙げられます。
- バレエ
- リトミック
- スイミング
- 体操
3〜4歳
3〜4歳になると自分でできることも増え、個人差はありますがパパママと離れて時間を過ごせるように成長します。習い事によって新しい刺激を脳に与えることと、集団行動へ慣れさせておく効果などが期待できるでしょう。人気の習い事としては、以下のものが挙げられます。
- スイミング
- 英会話
- 音楽教室
- サッカー
- ダンス
習い事選び5つのポイント
習い事は、こどもの成長を後押ししますが、選ぶときには以下5つのポイントを意識しましょう。
- こどもの興味・関心を重視する
- 親の考えを押し付けない
- 教室の雰囲気が合うか
- 家から通いやすいか
- 家計に負担にならないか
ここでは習い事選びのポイントをそれぞれに分けて解説します。
1.こどもの興味・関心を重視する
習い事はこどもの興味・関心があるものを選びましょう。
小さい頃の習い事は親主導で選ぶことがほとんどでしょう。しかしこどもは、成長に伴って自分の意見を主張します。小さい頃はわからないかもしれませんが、こども自身が「やりたい!」と思っているか様子を観察して見極めてみましょう。
また、親が習わせたいことがある場合、魅力や楽しい様子を伝えてから始めるようにするのが理想的です。
2.親の考えを押し付けない
親は良かれと思い、ついこどもに自分の考えを押し付けてしまいがちです。しかし、こどもも別人格を持った人間であり、当然好みや考え方は違います。
親が叶えられなかったことをこどもに託してしまいそうになりますが、こどもが本当に望んでいるのかはわかりません。もしも、嫌がる素振りを見せたときには、親の意向を抑えて、こどもの気持ちを優先しましょう。
3.教室の雰囲気が合うか
習い事はジャンルも大切ですが、教室の雰囲気との相性も重要です。こどもが習い事を嫌がる場合、内容よりも先生や周囲のこどもとの相性が良くない可能性もあります。
特に3歳頃は、自分の意志を話すようになる時期です。教室を決める前に体験レッスンや見学に行き、先生やほかのこどもにどのような気持ちを抱いたのか聞いてあげるとよいでしょう。習い事を楽しく続けられる教室か様子を見て決めてあげましょう。
4.家から通いやすいか
家からの通いやすさも習い事選びの大切なポイントです。家や幼稚園などから遠い場所にあると、親子ともに送迎の負担が大きく感じてしまうでしょう。
最初は慣れないことを楽しめるかもしれませんが、長い目で見ると習い事が苦痛に感じてしまう恐れもあります。そのため、無理がなく通える場所の習い事を見つけると良いでしょう。
5.家計に負担にならないか
同じジャンルの習い事でも、教室ごとに毎月必要な費用が異なることがほとんどです。たとえば、有名な講師が開いている習い事の場合、同じジャンルでも割高な月謝設定の場合が多いです。
親としてはレベルの高い環境で学ばせたいと思いますが、あまり家計に負担とならないように注意が必要です。まずは無理なく続けられる費用と内容の習い事から始めるようにしましょう。
習い事を始める前に知っておきたい3つのこと
習い事は、こどものさまざまな能力を高める効果があるものの、効果を高めるにはできるだけ長く続けると良いでしょう。そこで習い事を始める前に親として知っておきたいことには、以下の3つが挙げられます。
- 時間と費用がかかる
- まずは体験させてみよう
- こどもに無理強いしない
では習い事を始める前に知っておきたいことを解説しますので、見ていきましょう。
1.時間と費用がかかる
習い事を始めると、多くの時間と費用がかかります。こどもにとっては友達と遊べる自由な時間が少なくなってしまうため、ストレスが溜まる原因となるでしょう。
習い事だけでなく、こどもは毎日の生活や友達との関わりの中からたくさんのことを学びながら成長しています。そのため、習い事と遊びのバランスを意識してあげましょう。
また、習い事には月謝以外にも費用がかかる場合があります。たとえば、バレエなどは練習以外に発表会が計画されており、ステージ用の衣装やヘアメイクが必要です。ほかにも、スポーツであればユニフォームや専用シューズをそろえなければいけません。
2.まずは体験させてみよう
習い事を始める前は、親子ともにわからないことが多くあります。そのため、実際に体験することが重要です。無料で体験できる習い事を探してみましょう。
体験レッスンと聞くと勧誘を受けるイメージがあり、訪れることをためらってしまいがちです。しかしいきなり入会してミスマッチがある方が時間や費用がもったいないため、、気になる習い事が見つかれば、親子で気軽に訪れてみてください。
3.こどもに無理強いしない
実際に通い始めると、体験レッスンではわからなかった先生との相性や他のこどもとの人間関係から、こどもが習い事を嫌がることもあります。
こどもの気持ちは変わりやすいものですので「実際に行ってみたら楽しかった」ということもよくあります。ただし、何度もこどもが嫌がるようであれば、無理強いは避けて休ませたり、スタッフに相談すると良いでしょう。
一度、習い事から離れてみると、気持ちが落ち着いて、自分から「教室に行きたい」と思えることがあります。親としては送迎時間や費用を捻出して習い事をさせているため、簡単に辞めてほしくないと思うでしょう。
しかし、無理に続けてもこどもが楽しいと思えないなら、やめた方がこどものためかもしれません。もしも「習い事を辞めたい」と言われても、こどもに寄り添って最適な答えを探すことが重要です。
こどもの習い事の費用の目安
こどもの習い事の費用目安は「株式会社イオレ」が2022年に実施した、子どもの習い事に関するアンケートによると、10,000〜20,000円でした。
また、人気がある習い事の費用相場を以下の4つに分けてそれぞれご紹介します。
- 音楽教室
- スイミング
- 英会話
- 習字教室
1.音楽教室
男女問わず習い事で人気が高い音楽教室の平均月謝額は、6,471円です。
教室や知名度、規模に応じて料金には違いが見られますが、月1回30分のレッスンで5,000~10,000円程度が目安といえます。
また、入会金については5,000~10,000円程度が相場となっています。ただし教室によっては入会金無料キャンペーンを実施していることがあるため、タイミングを見極めて入会するとより安く抑えられるでしょう。
さらに、月謝以外にも教材費5,000円、発表会がある場合は参加費として年に10,000~30,000円が必要です。
ほかにも、楽器の購入費やレンタル代が必要となることもあり、楽器の種類によっては数十万円単位の出費が必要となることもあります。
2.スイミング
運動系の習い事で人気が高いスイミングの平均月謝額は、7,200円です。週1回1時間のレッスンで5,000~10,000円程度が目安といえます。
入会金は無料~7,000円程度が必要となりますが、教室によって違いがあります。
また、レッスン回数やコース、年齢などに応じて費用に変動が見られる場合もありますので、事前に各教室へ確認しておくと安心です。
さらに、月謝以外にも水着やゴーグル、スイミングキャップなどに5,000円程度の出費がかかります。
3.英会話
幼児から小学生まで幅広い年齢のこどもに人気がある英会話の平均月謝学は、8,761円です。
週1回40分程度のレッスンで6,000~10,000円と幅があります。
月謝以外にも、入会金10,000~12,000円、教材費が年間で20,000円程度が必要です。
最近では、オンラインレッスンも増えており、対面よりリーズナブルに英会話が楽しめる機会も増えています。
なお英語学童やプリスクールなどは1回あたりの時間が長く、費用についても高額な傾向にあります。
4.習字教室
昔からある伝統的な習い事のひとつである習字教室の平均月謝額は、3.451円です。
3,000~5,000円程度が目安といえます。また、月謝以外にも書道道具一式の購入費用として5,000円前後が必要です。
こどもの習い事に関するよくある3つの質問
こどもの習い事に関するよくある質問には、以下の3つが挙げられます。
- こどもに習わせてよかった習い事ランキングを教えてください
- こどもにさせたほうがよい習い事は何ですか?
- こどもの習い事にはどんな効果がありますか?
ここではそれぞれに分けてよくある質問の回答をご紹介しますので、詳しくみていきましょう。
1.こどもに習わせてよかった習い事ランキングを教えてください
こどもに習わせてよかった習い事を、実際に経験させたことがある親を対象にしたアンケート結果をもとにご紹介します。
1位:ダンス
2位:珠算・そろばん
3位:スイミング・水泳
4位:英語・英会話
5位:書道・習字
6位:学習塾
7位:ピアノ
8位:幼児教室
9位:運動・体操
10位:サッカー・フットサル
参考:【2023年版】1位はダンス!保護者に聞いた満足度の高い「やらせてよかった子どもの習い事」ランキング!
2.こどもにさせたほうがよい習い事は何ですか?
こどもにさせたほうがよい習い事を、日本トレンドリサーチが行ったインターネット調査を参考にご紹介します。男の子・女の子別のランキングとなっていますので、ぜひ参考にしてみてください。
男の子
1位:英会話
2位:水泳
3位:野球
4位:ピアノ
5位:学習塾
6位:サッカー
7位:習字
8位:プログラミング
9位:そろばん
10位:空手
女の子
1位:ピアノ
2位:英会話
3位:水泳
4位:学習塾
5位:バレエ
6位:ダンス
7位:習字
8位:プログラミング
9位:そろばん
10位:体操
参考:【2023年最新版】子どもに習わせたい習い事ランキング!男女別でTOP10を発表
3.こどもの習い事にはどんな効果がありますか?
こどもの習い事の効果には、以下の5つが挙げられます。
- 心身ともに成長の刺激になる
- 視野が広がる
- 学校や家庭以外での人間関係を作れる
- 一生使える能力を伸ばせる
- 自信がつく
こどもは家庭以外にも、さまざまな人やものと触れ合うことで刺激を受け、成長していきます。そのため、習い事を通じてたくさんの刺激を受けることで、知的・身体的な能力を伸ばす効果を期待できます。
まとめ
こどもの習い事は、家庭の状況や発達状況に応じて適した年齢に違いがあります。しかし、早めに始めるほど脳へたくさんの刺激を与えることになり、こどもの成長にプラスになるといわれています。
この記事では、年齢ごとに人気の習い事から始める前に知っておきたいポイントまで解説しました。こどもに最良の選択ができるよう、気になる習い事を探してみてはいかがでしょうか。
コメント