子育てをしているママやパパの多くが、育児ストレスを感じているのではないでしょうか。その原因や、解消方法について知っておけば、子育てのストレスを減らせます。
本記事では、子育てのストレスを解消する5つの方法について解説します。また、ストレスがたまる原因やよくある質問についても解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
子育てでストレスがたまる5つの原因
まず、子育てでストレスがたまる5つの原因について解説します。
- 自分の時間がない
- 子どもが言うことを聞かない
- パートナーの協力が得られない
- 子育てと仕事を両立しなければならない
- 悩みを聞いてくれる人が周りにいない
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.自分の時間がない
子どもが幼いほど食事や入浴のサポートが必要で、乳幼児期には頻繁な授乳やおむつ替えをしなければなりません。ハイハイや歩きはじめる時期は家のなかでの安全管理も大変です。
また、育児の合間に離乳食を手作りする親も多く、やがてイヤイヤ期に突入するとますます自分の時間が減ってストレスが増える場合があります。これらの育児過程で、自分の時間を確保するのが難しくなり、ストレスを感じる親が多くいるのが現状です。
2.子どもが言うことを聞かない
子どもの自我が発達しはじめると、昼寝やお風呂を嫌がる場面が続いたり、思い通りにならないと大声で泣いたりするケースは多くの親が経験するものです。これらは、成長の証でもありますが、親にとっては大きなストレスの原因になります。
つい子どもに厳しくしてしまい、後悔や自己嫌悪の感情が生まれ、さらにストレスを感じる方も少なくありません。楽しく過ごしたいと願いながらも、現実とのギャップに悩む親が多く存在しています。
3.パートナーの協力が得られない
独身の頃は、食事や掃除などを適当に済ませていた方も多いと思いますが、家族がいるとそうはいきません。しかし、パートナーに協力を求めても、「仕事が忙しい」などの理由で断られたり、やってもらっても満足いく仕上がりにならなかったりします。
結果として、家事の大半を1人で抱え込み、不公平感やストレスを感じる場面が多々あります。家族のために頑張りたい気持ちはあるものの、ときにはその重荷に押しつぶされそうになる場合も少なくありません。
なお、共働き夫婦の家事の分担については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
関連記事:共働き夫婦の家事分担はどうしてる?分担を成功させる7つのポイントをわかりやすくご紹介!
4.子育てと仕事を両立しなければならない
新型コロナウイルスの影響で多くの家庭が新たな生活様式を余儀なくされました。とくに、在宅勤務の親にとっては子どもたちが自宅にいる時間が増えたため、仕事と育児の両立は大変です。
保育園や幼稚園の休園も続き、親たちは子どもの世話をしながら仕事をこなさなければなりません。また、リモートワークが増えて家庭内での役割分担や時間管理がいっそう重要になりました。
困難な状況でも努力を続ける親たちは、大変な仕事を成し遂げています。まずは自分を認め、ときには休息を取ることも大切です。
5.悩みを聞いてくれる人が周りにいない
子育てに関する悩みを抱える親は少なくありません。身近に相談できる人がいないと問題が解決できずにストレスを感じる場合が多くあります。
また、パートナーや家族に相談しても満足のいく答えが得られなかったり、誰に頼ればいいか分からず1人で子育てをする「ワンオペ育児」が増えているのが現状です。
パートナーが忙しかったり、実家が遠かったり、サポートを受けにくい状況にある家庭も少なくありません。こうした問題には、地域のコミュニティや友人、家族とのコミュニケーションを強化して支援の輪を広げる工夫が必要です。
子育てのストレスを解消する5つの方法
次に、子育てのストレスを解消する5つの方法について解説します。
- 自分だけの時間を作る
- 子育てに完璧を求めない
- パートナーに素直な気持ちを伝える
- 自分を責めない
- 子育ての悩みを周囲に相談する
それぞれの内容について詳しくみていきましょう。
1.自分だけの時間を作る
育児と家事の忙しさは日常生活の大きな負担になります。とくに子どもが幼い場合、その負担が大きいため、パートナーや周囲の人々の協力を得ることが非常に大切です。
パートナーに家事や育児に参加してもらえば、自分のための時間を持てるようになり、心身のリフレッシュになります。また、子どもが理解できるようにママが休む必要がある理由を説明することも大切です。
たとえば、「ママは少し休憩したいから、一人で遊んでいてね」といった具体的な言葉を使うのがおすすめです。
2.子育てに完璧を求めない
子どもが親の期待通りに動かない場面はよくあります。しかし、これはママやパパの育て方が間違っているわけではありません。
子どもは褒められることで自信を持ち、さらに頑張ろうとします。このため、ママは叱るだけではなく、できたことをしっかりと認めてあげましょう。
また、うまくいかない場合も辛抱強く見守ってあげることが子どもの健全な成長につながります。子どもの成長過程を大きな心で受けとめるようにしてあげてください。
3.パートナーに素直な気持ちを伝える
夫婦間のコミュニケーションは、子育てにおいて非常に大切です。お互いの考えや気持ちをしっかりと共有できれば、信頼関係を築けます。とくに、育児の分担や日々のストレスについて話し合う時間を設けるのが大切で、お互いの負担が軽減されて協力し合う環境が整います。
子育ては1人で抱え込むものではなく、家族全員で取り組むものです。率直な対話を通じて互いに支え合いながら、よりよい家庭を築いていきましょう。
4.自分を責めない
子育ては試行錯誤の連続です。子どもが思い通りに動かないときは、自分を責めるのではなく、子どもの個性や成長過程を尊重しましょう。
どのような家庭にも完璧な育児の方法はなく、子ども1人ひとりが異なる性格や発達のスピードを持っています。子育ての困難さは多くの親が共通して経験するものです。
1人で抱え込まずに、パートナーや家族とのコミュニケーションを意識し、共に育児の喜びを見つけることが子育てをより充実したものにします。
5.子育ての悩みを周囲に相談する
心のなかにたまった感情を誰かに聞いてもらうのは、精神的な健康を保つために欠かせません。誰かに自分の思いを共有できれば心の負担が軽減され、リフレッシュした気持ちで新しい1日を迎えられます。
誰かに悩みを話し終えた後に感じる解放感は、「カタルシス効果」と呼ばれ、この効果を得ると心のモヤモヤが晴れ、新たな視点で問題に取り組む意欲が湧いてきます。
なお、悩みを相談する場としておすすめな子育てサークルについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。
関連記事:子育てサークルとは?メリットやデメリット、トラブルの回避方法までご紹介 – コカラ
子育てストレスでよくある3つの質問
次に、子育てストレスでよくある3つの質問について解説します。
- 子育てにストレスを感じた時の相談先は?
- 育児ノイローゼとは?
- 子育てのストレスの有無をチェックする方法は?
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
質問1.子育てにストレスを感じた時の相談先は?
子育て中にストレスがたまってしまった場合の相談先としては、以下が挙げられます。
- 子ども家庭支援センター
- 子育て世代包括支援センター
- 産科・小児科のかかりつけクリニック
- 助産院
- 各都道府県の助産師会の無料電話相談
これらのほかに、保健所や市町村の保健センターで実施している育児相談や子育てアドバイザーもおすすめです。とくに、イライラが募って子どもに厳しく当たってしまいそうなときは、電話相談ダイヤル「189」も検討してみてください。
質問2.育児ノイローゼとは?
「育児ノイローゼ」とは、育児による重圧やストレスが原因で引き起こされる精神的な不安定な状態を示します。一般的に「ノイローゼ」とは、日常生活のストレスやプレッシャーが積み重なり、精神的および身体的な不調を引き起こすものです。
ただし、「育児ノイローゼ」は正式な医学用語ではなく、育児に関連するストレスからくる精神的な不調を幅広く表現する言葉として用いられています。この状態は多くの親にみられるもので、適切なサポートとケアが必要です。
質問3.子育てのストレスの有無をチェックする方法は?
ストレスが人間の心身におよぼす影響は多岐にわたります。まず、身体に表れるストレス反応として、食欲や睡眠の変化が挙げられます。
これらには、「食べたくなくなる」「過食する」「眠れなくなる」などの症状があり、頭痛や腹痛などの痛みが生じるケースも少なくありません。
一方で、心理的なストレス反応としては不安感の増大やイライラ、憂鬱感が挙げられます。これにより、集中力が低下する場合もあります。また、行動に表れるストレス反応としては、けんかや言い争いなどの攻撃的な行動が増えたり、特定の人や物、行動に依存する傾向が強くなるケースが多いです。
これらの症状や傾向を自覚した場合は、早めの対策を心がけるようにしてください。
まとめ
本記事では、子育てのストレスがたまる原因や解消する方法について解説しました。
子育てでストレスを感じるのは、子育てを一生懸命に頑張っている証拠です。子育てには完璧を求めず、周りの人にサポートをお願いしましょう。友人やアドバイザーなど、気持ちに寄り添って話を聞いてくれる相手と話すことは、ストレスの解消に役立ちます。
また、子育て中にイライラして叫びたくなったり、手を上げそうになったりすることもあるかもしれません。このようなときは、赤ちゃんや子どもを安全な場所に置いて少しその場を離れてみてください。
1人で静かなところに行き、深呼吸して心を少し落ち着かせると気持ちが和らぎます。
なお、次のページでは、悩みの内容別に分けて相談先を紹介しています。こちらもぜひ参考にしてみてください。
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