子どもに絵本を読み聞かせるのは大切とはわかるものの、どのような影響があるのでしょうか。また、子どもにどのような絵本を選べばいいのか悩む方もいるかもしれません。
今回の記事では、子どもが絵本によって得られるスキルや影響、年齢別の選び方のポイントを解説します。
子どもにとっての絵本とは?
絵本はコミュニケーションで大切になる「道徳」や「しつけ」を教えるのに役立つものだと考えられています。例えば、子どもにしつけをしようと思っても、ただ叱るだけでは理解ができない可能性もあるでしょう。
絵本を通し、話の中で道徳やしつけに触れると、意味が理解しやすくなり、自分の行動の指針が得られやすくなります。また絵本は言葉や物事など、知識を得る効果もあります。
絵本が子どもに与える4つの影響
絵本が子どもに与える影響は、以下の4つが挙げられます。
- 創造力や思考力を育む
- 脳を活性化する
- 生き方を学べる
- 語彙力をつけられる
ここではそれぞれの詳細を解説します。
1.創造力や思考力を育む
絵本を読むことで、子どもの想像力や思考力が育まれる効果が期待されます。絵本には身近なお話だけでなく、ファンタジーもあります。さまざまな絵本で物語に触れることで、その先の話を予想する創造力がつきます。
絵本を読む際、物語に関して子どもに質問を尋ねたりすると、自分で考える思考力が育まれやすいでしょう。
2.脳を活性化する
絵本を読むことで、子どもの脳は活性化させやすくなります。絵本には日常では見かけない動物や人、体験したことのないできごとが描かれています。
特に0~3歳までの子どもは脳の成長が著しいため、この期間に多くの絵本を読ませてあげることで脳が活性化され、豊かな感性や知性が育まれるでしょう。
3.生き方を学べる
絵本を読むことで、子どもはその世界に入り込みます。それは、自分が絵本の中の主人公になり、絵本で体験していることを疑似体験できるともいえます。
その結果日常生活だけでは知り得ない世界を、絵本を通して知ることができます。色々な絵本を読めばそれだけ、さまざまな生き方に触れられるため、その後の人生にも役立つとされています。
4.語彙力をつけられる
絵本には、日常には出てこない言葉や単語が書かれています。そのため、子どもの語彙力を伸ばすのにも役立ちます。絵本を読んでいれば語彙力がつき、自分が伝えたい気持ちを伝えやすくなるでしょう。
子どもは、うまく言葉にできないだけで、自分なりの考えを持っているものです。絵本に触れる機会が多いほど語彙力がつきやすいため、自分の気持ちを相手に伝えられるようになるでしょう。
子どもが喜ぶ読み聞かせ4つのポイント
子どもが喜ぶ読み聞かせのポイントは、以下の4つが挙げられます。
- ポイント1.親も楽しむ
- ポイント2.子どもの反応を観察する
- ポイント3.集中できる環境で行う
- ポイント4.内容に合わせて読み方に変化をつける
絵本を読む際、少しの工夫をするだけで子どもに楽しさが伝わりやすくなります。ここではポイントの詳細を解説します。
ポイント1.親も楽しむ
絵本を読む際は、親も楽しむことが大切です。子どもは親の感情を敏感に感じ取っています。そのため、ただ文字を読むだけでは子どもに楽しさが伝わりにくいでしょう。また「うまく読もう」「子どもの教育のために」と思考が働きすぎるのも問題です。
絵本は子どもと同じように、大人にも素晴らしい世界を見せてくれるものです。そのため絵本を読む時は、大人もできるだけ絵本の世界に入り楽しんでみてください。
ポイント2.子どもの反応を観察する
絵本を読みながら、子どもの反応を観察しましょう。
絵本を読んでいる時、子どもがつまらなそうにしている時があるかもしれません。それは内容が理解できていなかったり、眠かったりといったさまざまな理由が考えられます。
子どもの反応を観察し、物語が理解できていないなら説明を行う、ペースが速いならゆっくり読んであげるなど、楽しめるように配慮してあげることが大切です。
ポイント3.集中できる環境で行う
大人自身の気が散っていたり、テレビがついていたりする環境で本を読めば、子どもは絵本の世界に入りきることができません。
そのため絵本を読む際は、テレビやスマホを消すなどして絵本に集中できる環境を整えることが大切です。絵本を読む際は読み聞かせに集中して、子どもが楽しめるよう心がけてみてください。
ポイント4.内容に合わせて読み方に変化をつける
絵本を流し読みするだけでは、子どもが飽きる可能性があります。
子どもを飽きさせずに絵本を読むために、内容に合わせて読み方に変化をつけましょう。例えば強弱をつけたり、間を開けてみたり、人物によって声を変えたりといった工夫が挙げられます。
また、子どもが楽しんでいるシーンを繰り返し読むのもおすすめです。読み方を工夫することで子どもは絵本の世界に引き込まれていき、より絵本の時間を楽しめます。
【年齢別】絵本の選び方のポイント
絵本の選び方のポイントは、以下の4つの年齢に分けて解説します。
- 赤ちゃん向け
- 2〜3歳向け
- 4歳向け
- 5〜6歳向け
絵本には、絵だけのものや仕掛けがあるもの、言葉が多く書かれたものなど、さまざまな種類があります。ここでは年齢別に絵本の選び方を解説します。
赤ちゃん向け
赤ちゃんに絵本を選ぶなら、絵が大きく描かれたシンプルな本がおすすめです。松谷みよ子著『いないいない ばあ』(松谷みよ子著)は、赤ちゃん向けの絵本の代表作として知っている方も多いでしょう。
また、さまざまな色が使われた絵本は、赤ちゃんの脳の活性化につながるためおすすめです。
2〜3歳向け
2~3歳になれば、絵だけでなく物語自体も楽しめるようになります。そのため、絵だけのものよりも、物語が楽しめる本を選ぶことをおすすめします。子どもの日常生活に寄り添うような本だと、自分を主人公に重ねやすく、子どもがより楽しめるでしょう。
2~3歳に絵本を読む場合は、1度ではなく何度も読み聞かせをることが大切です。何度も読めば理解が深まるでしょう。
4歳向け
4歳になると話せる言葉が増え、知識も増えていきます。そのため、絵中心の絵本ではなく、長い物語の絵本にも挑戦してみましょう。
ただし4歳にもなると、子どもの好みがはっきりしてくる場合があるため、絵本選びが難しくなるでしょう。そのため絵本を選ぶ際は子どもと本屋さんに出かけ、一緒に絵本を選んでみることをおすすめします。
5〜6歳向け
5~6歳になるとさらに理解力が増すため、少し複雑な物語の絵本を選んでみましょう。長い物語を読むのは親にとって大変になりますが、子どもの脳の活性化のためにも、積極的に取り入れていくのがおすすめです。
この頃になると、自分で絵本が読める子もいるかもしれません。子どもが自分で読む時間も大切にしながら、引き続き絵本の読み聞かせを行う機会を引き続き作っていきましょう。
まとめ
子どもにとって絵本は、思考力や想像力が育まれ、知識を学べるものです。絵本の読み聞かせを通し、親子のコミュニケーションをとることにも繋がるでしょう。
ある程度の年齢になれば、自然と絵本を親が子どもに読み聞かせることはなくなります。忙しい日々ではありますが、子どもとの時間を大切に過ごすためにも、絵本をできるだけたくさん読んであげてください。
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