縦割り保育とは?メリットやデメリットや親として心がけたいポイントをご紹介

子育て

縦割り保育を取り入れている保育園に入園を検討している親御さんの中には、違う年齢の子が一緒に保育を行うことで、保育内容や安全面の不安を覚える人もいるのではないでしょうか。

本記事では縦割り保育の概要や、メリットやデメリット、親として心がけたいポイントを紹介します。縦割り保育を実施している園を検討中の方は参考にしてみてください。

縦割り保育とは?

縦割り保育とは?

縦割り保育とは、年齢が違う子たちを一緒に保育することを指します。少子化の影響から兄弟姉妹の少ない子どもが増えていることや、地域との関係性が少なくなっていることにより、縦割り保育が以前より注目されています。

縦割り保育は園によって異なり、主に以下のような方法があります。

  • 縦割り保育と横割り保育(年齢別)を分ける日を作る
  • 縦割り保育を1日数時間取り入れる
  • クラスを設けず、全体で保育をする

縦割り保育のメリットは5つ

縦割り保育のメリットは5つ

今までは年齢別に保育する「横割り保育」が当たり前だったため、縦割り保育に不安を覚える方もいるかもしれません。しかし縦割り保育には、以下5つのメリットが挙げられます。

  • 違う年齢の子どもと接することで学びが増える
  • 友達の幅が増える
  • 多様性を身につけやすい
  • 周囲へ配慮する心が育まれる
  • 自立心が芽生える

ここではメリットの詳細を解説します。

メリット1.違う年齢の子どもと接することで学びが増える

縦割り保育は違う年齢の子と関わることで、学びが増えるメリットがあります。年下の子が得られる学びは、以下が挙げられます。

  • 年上の子の行動を見て、自分もできるようになりたいと向上心が芽生える
  • 年上の子に優しくしてもらったのと同じように、年下の子に優しくしようとする
  • 年上の子と同じことを自分でもやろうと意欲的になる

一方年上の子が得られる学びは、以下が挙げられます。

  • 年上としての自覚が芽生え、自尊心や責任感が育まれる
  • 年下の子に遊びを教えることで自分の学びが深まり、自信が持てるようになる
  • 年下の子の面倒を見ることで、忍耐力や思いやりが芽生える

メリット2.友達の幅が増える

横割り保育では同じ年の子との関わることが多く、ほとんどの友達が同年齢になる可能性が高いでしょう。しかし、縦割り保育なら、年齢の壁を超えた友達を作りやすいといえます。

年齢の異なる友達との関わりを通して遊びの楽しさやルールを学び、さまざまな体験ができるでしょう。

メリット3.多様性を身につけやすい

縦割り保育にはさまざまな年齢の子と交流ができることから、多様性を身につけやすいメリットがあります。

また生まれ月により成長にスピードの差が出やすい幼児期ですが、縦割り保育であれば年齢に幅ができるため、発達の差を感じにくいしょう。

メリット4.周囲へ配慮する心が育まれる

年上・年下の子が一緒に過ごすことで、周囲へ配慮する心を育めるでしょう。年上の子は年下の子に丁寧に教える、手本を見せるなど配慮ができるようになります。

年下の子は、年上の子に遊びを教えてもらったり、時には甘えたりすることで、同じように他人に優しくできるようになるでしょう。また、嫌な気持ちを泣いたりして示すのではなく、年上の子のように言葉で伝えることが必要だと学べます。

メリット5.自立心が芽生える

縦割り保育によって、年下の子は自立心が芽生えやすくなるでしょう。

年上の子が身近にいれば、その様子を見て憧れを抱き「自分で洋服が着られるようになりたい」や「年下の子に遊びを教えてあげたい」と思うようになりやすい点がメリットとして挙げられます。

縦割り保育のデメリットは3つ

縦割り保育のデメリットは3つ

 縦割り保育のデメリットは、以下の3つが挙げられます。

  • デメリット1.子どもに負担がかかる可能性がある
  • デメリット2.安全面で心配になることがある
  • デメリット3.保育内容が合わないことがある

縦割り保育を行っている保育園に子どもを入園させようか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

デメリット1.子どもに負担がかかる可能性がある

縦割り保育は横割り保育と比較して、子ども、特に年上の子どもに負担がかかるケースが考えられます。例えば、家族内では末っ子の子どもは、家では上の子に面倒を見てもらっています。

しかし、保育園では年長児として年下の子に気を配る必要があることから、大変に思う子もいるでしょう。家では求められていない役割を園で求められるようになるため、ストレスを抱えてしまう子もいます。

デメリット2.安全面で心配になることがある

幼児期は体格はもちろん、体力の差が大きい時期です。例えば3~5歳児で縦割り保育を行う場合、3歳になったばかりの子と5歳の子が一緒に過ごすことになります。

縦割り保育で交流している間にぶつかってしまうと、同年齢の子ども同士の怪我よりも程度が大きくなる可能性があります。

デメリット3.保育内容が合わないことがある

幼児期は、年齢ごとに行えることや発達目標が異なります。そのため縦割り保育では、年齢によって保育内容が統一されないことがデメリットに挙げられます。

保育内容を年下の子に合わせていると、年長児には物足りなく感じられるでしょう。反対に、年上の子に合わせた保育内容だと年下の子がついていけない、楽しめない可能性もあります。

親として心がけたい3つのこと

親として心がけたい3つのこと

縦割り保育が実施される園へ子どもを通わせるにあたり、親として心がけたいことは以下の3つが挙げられます。

  • 情報共有
  • 子どもへの声かけ
  • 不安がある際に随時保育士に相談

縦割り保育は成長面でのメリットが多い反面、子どもへの負担や、安全面での不安があるのも事実です。しかし以下で紹介するポイントを抑えれば、不安を最小限にして子どもを園に送り出せるでしょう。

1.情報共有

日頃から、保育士と家庭での様子を共有することを心がけましょう。

子どもの家庭での様子はもちろん、保育園での様子や縦割り保育への気持ちなど、親の意向や考えを共有すると安心です。連絡帳を利用するなど、可能な限り保育士と意思の疎通を図りましょう。

2.子どもへの声かけ

子どもが楽しく縦割り保育で過ごせているか知るためにも、子どもに積極的に話しかけるとよいでしょう。

毎日「今日はどうだった?」「何をして遊んだの?」と子どもに聞いてあげれば、園での様子や子どもの変化にも気づきやすいでしょう。声かけによって親が自分のことを受け止めてくれると分かれば、保育園でも安心して過ごせるはずです。

3.不安がある際に随時保育士に相談

子どもが保育園に行きたくないと言ったり、体調は良さそうなのに子どもが元気そうでなかったりと、少しでも不安を感じた場合は保育士へすぐに相談することをおすすめします。

早めに連絡を取ることで、子どもの気持ちに気づきやすくなり、不安が解消しやすいでしょう。

まとめ

まとめ

縦割り保育は年齢の差により子どもが時にストレスを感じたり、体格の差による安全面への不安があったりとデメリットもありますが、年上・年下の子がお互いに成長しあえる保育方法です。

ぜひ不安に思いすぎず、縦割り保育によって子どもの健やかな成長を見守ってあげてはいかがでしょうか。

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