初めての保育園見学には緊張が付き纏います。保育園の良し悪しを見定めようと一生懸命になるほど、大切なことを見落としてしまうかもしれません。この記事では、保育園見学時に準備しておきたい質問内容やチェックすべきポイントをご紹介します。保育園見学を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
そもそも保育園見学とは?
保育園見学とは、入園希望する施設の情報を自分の目で見て確認する機会です。
保育園の情報は、自治体の情報誌やWebサイトなどで確認できますが、実際に訪れてみないとわからないことがたくさんあります。
たとえば、保育園の雰囲気や保育士の人柄、施設の安全性などを確認できます。施設の詳しい状況を確認できる機会だといえるため、子どもを通わせたいと希望する保育園の見学はできる限りしておきましょう。
保育園見学の申し込み方法
保育園見学の申し込みの多くは、電話で予約を受け付けています。自治体のWebサイトや情報誌などに電話番号が記載されているため、見学したい旨を伝えて予約しましょう。
こちらの見学希望日を聞いてくれる保育園もありますが、施設によっては見学日があらかじめ決められている場合もあります。
また人気が高い保育園は、見学予約がなかなか取れないことも考えられるでしょう。少しでも「見学したい」と思ったときは、できる限り早めに連絡するようにしてください。
保育園見学を始める時期
保育園見学を始める時期については、早いほどよいとされています。0歳から入園を希望する場合は、妊娠中から見学できる施設がほとんどです。
また子どもを連れて見学する場合、グズってしまうこともあるかもしれません。
家庭の状況に応じて、一緒に連れていく・預ける判断をするとスムーズに見学ができるでしょう。いずれにせよ、大きな負担にならないように見学を始める時期を考えてみてください。
保育園の見学時に質問したい4つの内容
保育園の見学時に質問したい内容には、以下の4つが挙げられます。
- 保育園での生活・教育に関する質問
- 保育園でかかる費用に関する質問
- 病気・ケガへの対応に関する質問
- 対応の柔軟性に関する質問
入園する前に気になることをできるだけ明確にしておくと良いでしょう。ここではそれぞれに分けて解説します。
1.保育園での生活・教育に関する質問
保育園入園前には、生活や教育に関する質問リストを作っておきましょう。
保育園の見学中にわかることがあるかもしれませんが、不明点があれば質問できるようにしておくと安心です。必ず確認しておきたい内容は以下のことが挙げられます。
- 保育園での1日のスケジュール
- 外遊びの時間や内容
- お散歩で行く場所や頻度
- 昼食とおやつの内容
- 食物アレルギーへの対応の可否
- 低年齢で入園する場合の準備
- 教育/保育方針
- トイレトレーニングの時期
これらの質問は、保育園に通うにあたって基本となることばかりです。入園してからギャップを感じないように、見学中にしっかりと確認し、不明点は必ず質問しておきましょう。
2.保育園でかかる費用に関する質問
保育園でかかる費用についても、気になるポイントを整理しておきましょう。また、不明点があれば必ず質問して明確にしておくと安心です。費用面で確認しておきたいことには、以下のようなものが挙げられます。
- 月々の利用料金
- 保育料以外にかかる料金の有無
- 延長保育の料金は
- レンタルやサブスクの利用可否
幼・保無償化が始まっているものの、対象は3歳からとなっており、3歳未満の子どもを預けると保育料がかかります。
また無償化の対象年齢であったとしても、食材費や行事費は別途負担する場合がほとんどです。必要となる費用を確認して、毎月どれくらいのお金を準備すればよいのか計画しておきましょう。
3.病気・ケガへの対応に関する質問
小さな子どもは急に熱を出したり、転倒してケガをしてしまったりすることがよくあります。子どもの命につながるため、保育園見学中に確認しておきましょう。病気・ケガの対応でよくある質問には以下のようなものが挙げられます。
- 呼び出しの基準
- 保育園を休まなければならない時の基準
- 保育園で薬を服用できるか
- 保育園で塗り薬を塗ってもらえるか
- SIDS(乳幼児突然死症候群)への対策
子どもに体調変化があった場合の呼び出し基準は、保育園ごとに異なります。
熱に関しての基準が37.5℃と定められていると、平熱が高い子どもだった場合はお迎えの頻度が多くなるかもしれません。
4.対応の柔軟性に関する質問
対応の柔軟性に関して確認しておきたいことには、以下のようなものが挙げられます。
- 当日の延長保育にも対応しているのか
- 行事の頻度や行われる曜日
- お弁当日はあるのか
- 慣らし保育のスケジュールと期間
ストレスを感じないように保育園を利用するには、これらのようなことを確認しておきましょう。
保育園見学の質問で注意すべき3つのこと
保育園見学の質問で注意すべきことには、以下の3つが挙げられます。
- 質問リストは事前に準備しておく
- 質問事項をホームページなどで確認する
- 簡潔明瞭な質問を心がける
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。
1.質問リストは事前に準備しておく
保育園に必ず聞いておきたいことがあれば、見学日当日までに質問リストを作っておきましょう。
説明会の場で保育園側から声をかけられても、聞きたかったことを忘れてしまうおそれもあります。
多くの場合、1人でいくつも質問できるほどの時間は設けられていないため、質問リストは優先順位を決めてメモしておきましょう。
2.質問事項をホームページなどで確認する
保育園見学に行く前に、質問事項を自治体や施設自体のホームページを確認しておきましょう。よく聞かれる質問に関しては、項目ごとにまとめて掲載されていることもあります。
また、質問は調べてもわからなかったことだけに絞り込んでおくと、必要な情報を効率的に得られるでしょう。
3.簡潔明瞭な質問を心がける
保育園見学中の質問は、簡潔明瞭にすることを心がけましょう。
保育士は子どもたちのことや事務作業など、通常業務を行いながら見学会に時間を割いています。また、ほかの保護者も質問したいことがもあるでしょう。
そのような状況で自分ばかりが質問する・伝わりにくい話し方をすると、迷惑をかけてしまうおそれがあります。あらかじめ質問の要点をまとめておきましょう。
保育園見学時にチェックしたい3つのポイント
保育園見学時にチェックしたいポイントには、以下の3つが挙げられます。
- ポイント1.園施設や保育士の様子
- ポイント2.人数のバランス
- ポイント3.清潔感や安全性
保育園見学は日常の姿を観察できます。短い時間で保育園の良し悪しを判断するには、見るべきポイントを事前に押さえておくと良いでしょう。ここではチェックしたいポイントをそれぞれに分けて解説します。
ポイント1.園施設や保育士の様子
保育室の広さは十分か、トイレは清潔に保たれているか、シャワールームには転倒を防止する工夫がされているかなど、施設の状態を必ず確認しましょう。
その際、1日の流れをイメージして、動線上に危険なものはないかを確認することが大切です。
また日々の送り迎えも考えて、駐車場・駐輪場の広さや保育園周りの道路状況も確認しましょう。さらに、園児や保育士の様子や雰囲気も観察したいポイントです。
保育士さんが園児に対してていねいに接しているか、のびのびと楽しそうに過ごしているかなど、保育園の雰囲気を確認しましょう。
ポイント2.人数のバランス
保育士と園児の人数バランスは、子どもたちを適切に見られるのかにつながります。「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」によると、保育士の配置人数は以下のように定められています。
- 乳児3人:保育士1人以上
- 満1歳以上3歳未満の幼児6人:保育士1人以上
- 満3歳以上4歳未満の幼児20人:保育士1人以上
- 満4歳以上の幼児30人:保育士1人以上
- 保育所1件につき2人を下回らないこと
この基準は認可保育園を対象としたものとなっており、地域型保育事業や認可外保育園はこの基準が適用されないことに注意が必要です。
また、園によっては手厚い保育を担保するために基準以上の人数が配置されている場合もあります。
園児と保育士さんの人数バランスがちょうどよいか、子ども1人ひとりにしっかりと目が行き届いているのかを確認しましょう。
ポイント3.清潔感や安全性
保育園設備の充実度や安全性、清潔さも保育園選びの大切なポイントです。
トイレや廊下などの掃除が行き届いていて清潔に保たれているか、園の入り口には適切な防犯対策が施されているかなど、見学の際にわかる情報がたくさんあります。
また、保育園は集団生活の場です。インフルエンザなどの流行病が蔓延するおそれもあります。そのため、感染症対策がきちんと施されているのかも確認しておきましょう。
保育園見学の質問でよくある3つの質問
保育園見学の質問でよくある質問には、以下の3点が挙げられます。
- 質問1.保育園を見学する際のどのような服装が良いですか?
- 質問2.保育園の見学は子どもと行ったほうが良いですか?
- 質問3.保育園見学で質問できなかった場合は?
保育園見学時に気になることをそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。
質問1.保育園を見学する際のどのような服装が良いですか?
保育園見学の服装は、フォーマルスタイルである必要はありません。しかし、だらしない服装は避け、清潔感を意識することが大切です。
また、子どもたちと触れ合う機会があるかもしれないため、動きやすさも服装選びのポイントだといえます。
ほかにも、アクセサリー類を身につけない・靴下やストッキングを履く・スリッパを持参するなどを意識しましょう。
質問2.保育園の見学は子どもと行ったほうが良いですか?
保育園の見学には子どもと一緒に訪れることをおすすめします。子どもと一緒に見学することによって、保育士の子どもへの接し方をより近くで見られるでしょう。
見学予約の連絡をする際、子どもと一緒に訪問しても問題ないかを問い合わせておくと安心です。保育園によっては、同じ月齢のクラスの子どもたちと一緒に過ごさせてもらえるかもしれません。
そのときの子どもの表情や遊ぶ様子は、保育園選びの判断材料のひとつとなるでしょう。
質問3.保育園見学で質問できなかった場合は?
リストを準備していても確認が漏れてしまったことや、見学のあとに気になった疑問などもあるかもしれません。
見学後に連絡するのは気が引けてしまうかもしれませんが、不安に思うことを残してしまうと、自分たちに合った保育園が選びにくくなるでしょう。
短時間で確認できることであれば、電話にて連絡することをおすすめします。
その際、ていねいに対応してもらえれば、入園後も安心して相談できる環境が整っているということもわかるでしょう。
まとめ
保育園見学時に質問したい内容や注意点、チェックしておきたいポイントについて解説しました。初めての保育園見学は緊張しやすく、聞きたいことを忘れてしまうおそれもあるでしょう。
このような失敗を防ぐために質問リストを作っておくと安心です。よくある質問に関しては自治体や園のWebサイトに掲載されていることがありますので、事前に目を通しておきましょう。
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