子供の「自立心」はどう育てる?具体的な方法について詳しく解説します!

子育て

子供が幼い時は親がサポートする機会は多いものの、年齢が上がるにつれて子供自ら考え、行動する力を養いたいものです。

そんな子供の自立心は、どのように育てれば良いのでしょうか。本記事では子供の自立心の育て方について詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

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子供のうちに育てたい「自立心」とは何?

子供のうちに育てたい「自立心」とは何?

自立心とは、物事に主体的に関わり、たくさんの活動や遊びを楽しむなかで、やるべきことを自覚したり、自分の力で行うために考えたりする心のことを指します。

2018年に施行された保育所保育指針や幼稚園教育要領には、自立心が幼児期が終わるまでに育んでほしい能力や姿の一つと提示されています。

子供の自立心を育むことで、何か壁に当たっても諦めなかったり、やり方を工夫したりすることが行いやすくなります。自立心を持つことで、満足感や達成感が味わえ、自信を持って行動できるようになるでしょう。

参考:保育所保育指針解説

自発性自己主張や独立心との違い

自立心と独立心は混同されやすい言葉ですが、両者の違いを見ていきましょう。

独立心とは、他人に依存せず独り立ちしようとする心を指します。

一方の自立心とは、他人の力を借りず、自分の力で物事を達成しようとする心構えのことで、以下の要素が複合的に絡んでいます。

  • 自ら行動する「自発性」
  • 自分の考えや気持ちを主張する「自己主張
  • 自分の判断で決める「主体性」

子育ての文脈においては、独立心よりも自立心という言葉が使われることがほとんどです。

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自立心がない大人の4つの特徴

自立心がない大人の4つの特徴

自立心がない大人の特徴は、以下の4つです。

  • すべてを人任せにする
  • 自身の判断で行動できない
  • 他人の行動や意見に流されてしまう
  • 他人のせいにする

自立心がないと、人生のどこかでつまづきやすくなります。それでは、詳しくみていきましょう。

1.すべてを人任せにする

大人になれば自身の生活を維持するために家事や仕事をして、自立していくのが当然です。

しかし自立心が育まれないまま大人になると、自分がやらなくても誰かがやってくれるという考え方に陥りやすく、何もかも人任せにしてしまいがちです。

さらに、困難な状況に直面しても主体的に解決しようとしない、大きな壁にぶち当たると逃げようとするなど、自分の力で打開できない人になりやすいでしょう。

2.自身の判断で行動できない

自立心がないと自らの考えで判断を下し行動できないため、常に他人の指示を仰いで行動する人になりやすいものです。

自身の判断で行動できない人は、主体性や責任感もないため、何に対しても人の指示を待つようになるでしょう。

年齢を重ねれば重ねるほど自らの考えで物事に対峙し、判断を求められる場面が多くなります。

しかし自立心が育まれていないまま大人になれば、一人で何も決められず、仕事が上手くいかなかったり、他人と親密な関係を構築できなかったりするケースも多いです。

3.他人の行動や意見に流されてしまう

自立心がないと、仮に自分の考えを持っていても、他人の行動や意見に流されやすくなります。

自ら物事を判断する力がないと、悪い方向にも流されやすく、最悪の場合、犯罪に手を染めてしまうケースもあるので危険です。また自分の行動や言動に芯がなく、人に流されて詐欺にも遭いやすいでしょう。

4.他人のせいにする

自立していない人は、自分のミスで他人に迷惑をかけても、自分のことを棚に上げて他人のせいにしがちです。

自分が招いたミスであっても、原因を他者や環境に求めやすく、他責志向の人が多い傾向にあります。

子供であれば大目に見てもらえるミスでも、社会人になれば自分で自分のミスをカバーする必要があります。

その点、社会人になっても他人のせいにし続けていると、周囲の人はどんどん離れ、孤立しやすくなります。

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自立心を奪う親の特徴

自立心を奪う親には、以下の3つの特徴が見られます。

  1. 過保護
  2. 「してあげるね」が口癖
  3. 期待しすぎる

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。

1.過保護

過保護な親は、子供の自立心を奪いやすい傾向にあります。

子どもがすべきこと・考えるべきことを先回りしていることが多いかもしれません。特に、以下の傾向が見られる場合は要注意です。

  • 子供がすべき決断を親がしている
  • 子供が解決すべき問題を解決している
  • 子供が困っているときに助け過ぎている

いずれも線引きが難しく、無自覚のうちに過保護な状態に子供を置いている可能性もあります。

子供のことを心配する気持ちは当然ありますが、過保護状態が続いてしまうと、結果として子供を守ってあげられなくなります。

2.「してあげるね」が口癖

「してあげるね」が口癖も要注意です。もし以下のような言葉が家庭内で聞こえてくることが多ければ、パパ・ママ対子供の関係性を見直した方がよいかもしれません。

  • ママがボタンつけてしてあげるね
  • パパが靴下はかせてあげるね
  • 暑いから上着脱がしてあげるね
  • ママが一緒に寝てあげるね

子どもが可愛い気持ちはわかりますが、子どもの行動を先回りして親が何でも行おうとするのは考えものです。

3.期待しすぎる

過度な期待は、子供の自立心を奪うおそれがあります。

小さい頃の子どもは、親が驚くほどの記憶力があるため「もっとできるはず」「もっと先に進める」と期待が膨らんでしまいがちです。こうなると過度に期待しすぎて、子供は押し潰されそうになってしまうかもしれません。

子供の主体性を尊重しながら、話に耳を傾け、焦らずに対応することが大切です。

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子供の自立心が育たない3つのNG行動

子供の自立心が育たない3つのNG行動

子供の自立心が育たないNG行動は、以下の3つです。

  • 失敗を未然に防ぐ
  • 間違った行動を叱らない
  • 世話を焼き過ぎる

子供の自立心を育てるには、子供と程よい距離で接しつつ、だめなことはだめ、良いことは良いとはっきり方向性を示すことが大切です。

1.失敗を未然に防ぐ

子供が自立するステップとして、失敗しても、自分で乗り越える力が必要です。

親が子供の失敗を未然に防ぐ取り組みばかり行っていると、失敗や困難を乗り越える方法がわからないため、子供の自立心が育ちにくくなります。

自立心を育てるためにも、時にはあえて失敗を経験させ、子供自ら乗り越える機会を作りましょう。

2.間違った行動を叱らない

最近の子育ては、子供を叱らず褒める傾向が強いですが、大きな声で怒ったり、恐怖で子供をコントロールするのが悪いだけで、間違った行動を肯定する必要はありません。

子供の気持ちにはしっかりと向き合いつつも、悪いことは悪いと伝えていきましょう。自立に必要な努力をさせるには、我慢や協調性を知るチャンスが必要です。

3.世話を焼き過ぎる

自立心を育てるには、見守ることが大事だと分かっていても、先回りしすぎるのは子供の成長をかえって阻害します。親が世話を焼きすぎることで、子供は物事を人任せにしやすくなり、自分の判断で行動しにくくなります。

「宿題はやった?」「忘れ物は?」などの何気ない言葉も、子供の自発的な行動を妨げる場合もあります。過度な世話焼きは子供の自立を阻害する要因になりかねないため、親はできるだけのんびり構えましょう。

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子供の自立心を育てる3つの方法

子供の自立心を育てる3つの方法

子供の自立心を育てる方法は、以下の3つです。

  • 子供の意思を尊重する
  • 子供に選択させる
  • 子供を大人と対等に扱う

自立心を育てるためには、子供の意思を尊重して、子供の自発性を育むことが大切です。それでは、以下で詳しく説明していきます。

1.子供の意思を尊重する

子供の意思を尊重することは、自立心を育てるのに大切です。

子供がやりたいと思っていることは、親から見ると遠回りだったり、将来性がなかったりすることもあります。

しかし子供の意思を尊重すれば、子供も親から自分が認められている実感を持ちやすく、場合によっては誰も気づいていない才能が開花する可能性もあるでしょう。

また将来性や効率を考えず、子供にたくさんの物事に触れさせることで、広い視野が育ちやすくなります。

2.子供に選択させる

物事を選ぶときは、できるだけ子供の意見を尊重し、子供に選択させるようにしましょう。子供に選択させることで、関心や興味の幅を広げられます。

また自分で考える力が育つため、行動にも積極性が生まれ、難しい物事にも果敢に挑戦する心が培えます。

3.子供を大人と対等に扱う

アドラー心理学の基本に、「人間はすべて平等であり、大人も子供も対等である」という考えがあります。アドラーは「私には能力がある」「私は認められている」と感じる心を育てることで、子供の勇気が育まれると考えました。

大人が子供に指示ばかりしていると、子供は誰かに頼る癖がつきやすく、自立心が育ちません。子供扱いをせずに、大人と対等に扱うことで、自分で考える力が身につきやすくなるでしょう。

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子供の自立心に関するよくある3つの質問

子供の自立心に関するよくある質問には、以下の3つが挙げられます。

  • 質問1.子供の自立心とは何ですか?
  • 質問2.子供の自立心を育てるにはどうすればよいですか?
  • 質問3.子供の自立心は何歳頃から芽生えますか?

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。

質問1.子供の自立心とは何ですか?

自立心は、他人からの指示によって行動するのではなく、自分自身で考えて、行動するために必要な心構えのことを指します。

一般的に自立心は2~3歳頃から芽生えるとされており、態度や行動に変化が現れます。

少しずつ「自分でやってみたい」「選びたい」と言葉にする機会も増え、日常生活のあらゆるシーンで自立心が育まれていることが実感できるでしょう。

自立心の発達は個人によって大きく差があるため、幼少期に行動変化があまり見られなかったとしても、過度な心配は不要です。

逆に自立心を育まなければと一生懸命になるほど、過干渉や過保護につながるため、子供を見守るように接することが大切なことといえます。

質問2.子供の自立心を育てるにはどうすればよいですか?

子供の自立心を育てるには「やりたい」と思っていることを、自分で選べる環境を整えてあげることが重要です。

たとえば、一目見て理解しやすいように準備する・選択肢を選びやすいようにしてあげるなどの工夫です。

子供自身が自ら考えて行動するには、大人よりも長い時間がかかります。そのため、子供が焦らずに課題と向き合えるように時間を確保してあげることが大切です。

質問3.子供の自立心は何歳頃から芽生えますか?

子供の自立心の元となる「自我」が芽生えるのは、2歳頃からだといわれています。

自我が芽生え、親がいうことやることに「イヤ」と自己主張をする時期となるため「イヤイヤ期」と呼ばれています。

その後、少しずつ「自分でやる・やりたい」と行動変化が見られ、少しずつ自立心が芽生え始めます。

また、自立心とわがままの区別はつきにくいかもしれません。その際、このように考えて判断するとよいでしょう。

  • わがまま:自分の要求を押し通そうとするとき
  • 自立心:状況を考えながら「やってみたい」と要求するとき

いずれの場合も、子供の様子や心の中を想像して、適切に働きかけてあげることが親として大切なことになります。

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子供の自立心は積み重ねが育む

子供の自立心は積み重ねが育む

子供の自立心を育てるのに大切なのは、たくさんのことにチャレンジして成功体験や自信を積み重ねることです。親は子供の自立心が育つのをゆっくり構えて見守り、ときにはサポートしてあげましょう。

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