子育てと仕事を両立させるには、周囲の理解・協力を得ながら余裕をもったスケジュールを設定することが重要です。本記事では仕事と子育てを両立させるためのポイントや、子育て中もママが働きやすい仕事の特徴を解説します。
子育てと仕事の両立に悩むママは多い
家庭生活とキャリアの両立には、不安が付きまとうものです。子育てをしながら働くママは以下のような悩みを多く抱えています。
- 保育園が見つからず、待機児童となった
- 子育て・家事のほとんどを負担した
- 子どもが急病になったときのケアは自分ばかり
- いざというときに頼れる人が周囲にいない
上記以外でも、家事も行うワーキングママの悩みや不安は多岐に渡ります。しかし、子育てや家事、仕事のバランスを見直すことで、上手く両立しやすくなるでしょう。
実際に、子育てをしながら働いているママはどれくらいいるのでしょうか。
厚生労働省の「2019年 国民生活基礎調査の概況」の調査結果を見ると、ママ全体のうち約72%が仕事をしているのが分かります。この割合は年々増加しており、共働き世帯が当たり前になってきています。
家事育児の負担はママにかかりやすく、ストレスを抱えがちなママも増えてきています。ストレスで体調を崩す前に一度、この記事で紹介する方法を試してください。
子育てと仕事を両立するママの1日のタイムスケジュール
子育てと仕事を両立するママの1日のタイムスケジュールをご紹介します。
5:00 | 起床:身支度やスケジュールの確認 |
6:00 | 準備:朝食調理・家事・子どもを起こす |
6:30 | 朝食 |
7:30 | パパが子どもを保育園へ |
8:00 | 家事を済ませて出発 |
9:00 | 勤務開始 |
| | 業務 |
12:00 | 昼休憩 |
| | 業務 |
18:00 | 終業 |
19:00 | 買い物を済ませて帰宅 |
19:30 | 夕食 |
20:30 | 子どもと入浴 |
21:00 | 寝かしつけ、自由時間 |
22:00 | 就寝 |
子育てと仕事の両立で大変なことは5つ
子育てと仕事の両立で大変だと感じてしまうことは以下の5つが挙げられます。
- 周囲に気を遣わせてしまう
- 子どもと過ごす時間を確保しにくい
- 夫の理解と協力が欠かせない
- 昇進や昇給に影響がある場合もある
- 仕事に集中しにくい
仕事と子育てのどちらかに偏りが出ることで、両立が大変だと感じてしまう場合が多いです。両方のバランスを調整するためには、夫や周りの協力も不可欠です。
1.周囲に気を遣わせてしまう
子育てや家事をこなしながら仕事をするママの場合、残業や土日祝日の出勤は難しいでしょう。また、子どもの体調不良や急病、学校行事などで仕事を休む必要も出てきます。そのため、期日が限られている仕事や、重要な仕事を任せられなくなることがあります。
昔と比べて周りの理解は進んでいる傾向にありますが、それでも急な休みになってしまった場合、周りの同僚に負担がかかってしまうのが現状です。
理解のある人に恵まれていても、気を遣わせてしまっていると感じ、苦しむママも多いのではないでしょうか。
2.子どもと過ごす時間を確保しにくい
家事をしながら仕事に出勤するママは、帰宅後に家事や用事をする場合が多く、子どもと過ごす時間が確保しにくい場合が多いといえます。
子どもとゆっくり過ごす時間を作りたくても、普段の疲れで十分に楽しい時間を作れないと感じている方も少なくありません。
3.夫の理解と協力が欠かせない
働くママが子育てと仕事を両立させていくためには、パートナーである夫の協力が不可欠です。共働きで働くことが当たり前になりつつある現代では、夫も家事育児に協力することでママの負担も大きく軽減されます。
家事すべてを自分一人で負担するのではなく、夫と家事分担の話し合い、お互いに協力していくことが大切です。
4.昇進や昇給に影響がある場合もある
子育てをしながら仕事をしている場合、子どもの急な用事で仕事を早退・欠勤することも増えます。どれだけ仕事を頑張っていても、理解のない上司の場合は急な休みを悪い方に評価し、昇進や昇給が難しくなるケースもあるようです。
理解のある職場が増えている一方、いまだに理解されにくい場合があることも知っておきましょう。理不尽な扱いを受ける場合は、会社の相談担当課に話をする必要もあります。
5.仕事に集中しにくい
子育て中は仕事に集中していても、途中で子どもの急病や用事で休むことが増えます。仕事を途中で切り上げる必要があることも出てくるでしょう。在宅で仕事をした場合でも、子どもから何度も話しかけられたりすると、仕事に集中しにくくなります。
特に子どもが幼い場合は病気の頻度も多いため、仕事への集中度合いは低くなりやすく、自分の思うように仕事がはかどらないことが多いでしょう。
子育てと仕事を両立させる5つのポイント
子育てと仕事を両立させるには、以下の5つのポイントを意識するとよいでしょう。
- 完璧を目指さない
- 地域のサポートを活用する
- 子育てしながら働きやすい職場を選ぶ
- 周囲に頼れる関係性を築く
- 毎日決まった時間に子どもと触れ合う
ここではそれぞれに分けてポイントを解説します。
ポイント1.完璧を目指さない
完璧を目指さないことが子育てと仕事を両立する上で重要なポイントです。
体力・時間ともに限りがあり、全てを完璧にこなすことはできません。「両立はできなくて当たり前」と考えを切り替え、夕食は宅配やテイクアウトに頼り、便利な家電を利用するなど工夫すると良いでしょう。
ポイント2.地域のサポートを活用する
地域によってさまざまな保育サービスが提供されています。
延長保育を行なっている保育園に預けたり、夏休みなどの長期の休みにも対応している学童保育を利用したりと、地域にあるサポートを受けましょう。またファミリーサポートセンターの活用もおすすめです。
ポイント3.子育てしながら働きやすい職場を選ぶ
周囲に頼り制度を目一杯活用しても、子どもがいない頃と同じように働くのは難しいものです。子育てと仕事を両立するには、働きやすい職場を選ぶことが重要です。
フルタイム勤務でも早退や欠勤に対して理解がある職場を選ぶと負担感を減らせるでしょう。子育て中の人が多い職場でも理解されやすいため、ストレスがなく働きやすいのがメリットです。
ポイント4.周囲に頼れる関係性を築く
会社員やママとして、すべてをこなそうとすると精神的・肉体的な限界はすぐに訪れます。パパや実家など周囲の人と頼れる関係性を築きながら、仕事と家庭、育児の両立を目指しましょう。
日頃から声をかけ、何を助けて欲しいのかをわかりやすく伝えるように意識してみてください。
ポイント5.毎日決まった時間に子どもと触れ合う
毎日決まった時間に子どもと触れ合うことも大切です。忙しい毎日に追われていると、子どもと過ごす時間を後回しにしてしまいがちです。
あらかじめスケジュールの中に子どもと過ごす時間を設け、意識的にコミュニケーションを図りましょう。
子育てしながら働きやすい仕事の特徴は5つ
子育てしながら働きやすい仕事の特徴は、以下の5つが挙げられます。
- 自宅や保育園、学校から近い
- 在宅勤務制度がある
- 融通を利かせやすい
- 子育てに対する理解がある
- 残業が少ない
子育てに対する理解が得られやすい職場だと、よりストレスなく仕事と子育てが両立しやすいでしょう。
1.自宅や保育園、学校から近い
勤務先から自宅や保育園、学校が近ければ、送迎の負担軽減だけでなく、急病・怪我時などもすぐに迎えに行けるため安心です。
職場まで距離があると移動時間が長くかかり、親子ともに負担を感じやすいものです。とはいえ移動距離を最優先にして仕事を選ぶと、仕事内容や勤務先を妥協せざるを得なくなる場合も考えられます。仕事と子育てのどちらに比重を置くかを考えて検討しましょう。
2.在宅勤務制度がある
在宅勤務制度がある会社も、子育てと仕事を両立させやすいためおすすめです。在宅勤務であれば始業時間までに子どもを保育園に送って自宅で仕事に取り組めるため、通勤時間を考慮する必要がありません。
在宅勤務制度は会社の規定によって、可能な部署や職務内容が異なります。就業規則や上長に確認してみましょう。
3.融通を利かせやすい
融通を利かせやすい職場風土・体制が整っているかも、子育てと両立しやすい職場といえます。急な欠勤や早退に対して寛容な人が多いだけで、気持ちが楽になります。
フォロー体制が整っている職場選びも重要ですので、求人情報から勤務体制や担当業務を確認してみてください。コールセンター業務や事務など同じ業務を複数人で行う場合は、仕事に支障を与えにくい傾向にあります。
4.子育てに対する理解がある
子育てに対する理解がある職場かも確認しておきたいポイントです。自分と同じように子育てをしている人や経験者が多い職場だと、融通を利かせてもらいやすいでしょう。
急な欠勤でも「お互い様だから」と理解してくれるか、嫌な顔をされるかの違いだけで働きやすさに大きな差が生まれます。
5.残業が少ない
残業が少ない職場かどうかも事前にチェックしておきたいポイントです。残業が頻繁に発生する職場だと、お迎えの時間に間に合うか心配になります。
残業が多い職場では延長保育を申し込む必要があるため、その分費用が発生します。正社員やパートだけでなく、人材派遣会社を利用して残業がない契約条件の仕事を探すのもおすすめです。
子育てと仕事の両立でよくある5つの質問
子育てと仕事の両立でよくある5つの質問をご紹介します。
- 質問1.子育ても仕事もこなすワーママは実際どのくらいいる?
- 質問2.子育てと仕事の両立に疲れたときの対処法は?
- 質問3.子育てと両立させやすい職種は?
- 質問4.子育てと両立するママで多い雇用形態は?
- 質問5.そもそも正社員で子育てとの両立は難しい?
子育てと仕事の両立に悩む方は少なくありません。こちらで紹介している質問や回答を参考にしてください。
質問1.子育ても仕事もこなすワーママは実際どのくらいいる?
現代の日本では働くママも増えており、全体のママの70%以上は仕事に就いています。つまり、3人に2人のママが働いているということになります。
この割合は年々増加傾向にあり、今後も増えていくでしょう。それほど、現代では共働きで家計を担うのが当たり前になってきているといえます。
質問2.子育てと仕事の両立に疲れたときの対処法は?
子育てと仕事の両立に疲れてしまったときの対処方法は以下の2つがおすすめです。
- 自分時間の確保する
- ちょっとした贅沢をする
疲れがたまっている場合は、身体の疲れだけではなく、精神的な疲れも溜まっているケースも考えられます。自分だけの時間を確保してゆったりと過ごすことで、ストレス軽減につながるでしょう。
普段頑張っている自分に、ちょっとした贅沢にケーキや欲しい物をプレゼントするのもおすすめです。定期的な息抜きやご褒美はモチベーション維持にも役立ちます。
上記で紹介した方法以外にも子育て疲れの対処方法を詳しく知りたい方は、下記の記事が参考になります。ほかにも上手く付き合っていくためのポイントも紹介していますので、ぜひご覧ください。
関連記事:【パパママ必見!】子育て疲れと上手く付き合うための対処法を詳しく解説します!
質問3.子育てと両立させやすい職種は?
子育てと両立させやすい職種は以下の6つが挙げられます。
- 事務職
- 接客・飲食業
- コールセンター
- ライター
- 医療系専門職
- 保育士
上記の職種は、急な休みや交代などに対応しやすい職種ともいえます。加えて働くママが働きやすい職場環境が整っている会社が多いため、おすすめの職種です。
また、在宅ワークも子育て中のママが働きやすい職種といえます。自宅にいながら仕事を進めることができます。
質問4.子育てと両立するママで多い雇用形態は?
子育てと両立するママはパート、アルバイトが雇用形態として多い傾向にあります。パートやアルバイトだと残業がなく、時間の調整をしてもらいやすいなどのメリットがあります。
そのため、パートやアルバイトは正規雇用と比べて、ワーママにとって働きやすい環境といえます。
質問5.そもそも正社員で子育てとの両立は難しい?
正社員でも子育てをしながら働くママはいます。正社員として働きながら仕事と子育てを両立させるためには、短時間勤務ができる正社員制度を利用するのもおすすめです。
ただしすべての会社にある制度とはいえないため、制度の利用ができるか確認する必要があります。
まとめ
子育てと仕事の両立は、周囲と協力して家事や育児を行なったり、理解を得やすい職場を選んだりすることで、より負担なく実現しやすくなります。
子どもが落ち着いて職場復帰や再就職を検討している人は、少しでもゆとりを持って行動できるように計画してみましょう。
子育てに関することをひとりで背負い込まずに、パパや両親など頼れる人に協力してもらえるよう、日頃からコミュニケーションを図ってみてください。
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