【2023年最新】家事楽な間取りにする動線の工夫10選|取り決めで重要な動線やよくある質問もご紹介!

子育て

間取りを決める際の重要なポイントは、「動線」の設計です。暮らしの動線が整っていると毎日の家事を効率的に行えます。

しかし、家族構成や生活スタイルを反映させつつ、動線のよい間取りはどのように取り入れるとよいでしょうか。

本記事では、間取り決めに重要な3つの動線や、家事を楽にする間取り・動線の工夫を紹介します。家事の効率にお悩みのママパパは、ぜひ参考にしてみてください。

間取り決めで重要な3つの動線

「動線」とは、人が自然に移動する経路を線で表したものです。適切に設計された動線は、住み手の生活をより快適にし、効率的な日常活動をサポートします。

ここでは、次の3つの動線を詳しくみていきましょう。

  • 家事動線
  • 生活動線
  • 来客動線

1.家事動線

家事動線とは、日常の家事を効率的に進める動きの流れを示すもので、最適化すると家事のストレスが軽減されて住環境が向上します。家事動線の効率化は、特に水回りや収納の配置に焦点を当てるのがポイントです。

たとえば、洗濯機が1階にあるのに対し、洗濯物を干す場所が2階にある場合、重たい洗濯物を上下に運ぶ手間が増えてしまいます。これを解消するには、洗濯関連の動線を一つの階にまとめることが効果的です。

また、家事の三大要素である料理、洗濯、掃除を中心に、移動距離の短縮や回遊性の確保を意識した間取りを検討すると、さらに家事動線がスムーズです。適切な家事動線を持つ家は、日常の生活をサポートし、住む人の快適性を高めてくれるでしょう。

2.生活動線

生活の中での移動をスムーズにするために注目されるのが、生活動線です。これは、起床から就寝までの日常の動きを示す経路のことを指します。

生活動線を考慮せずに間取りを決めてしまうと、朝の忙しい時間に洗面所が混雑したり、キッチンとダイニングの距離が遠すぎて料理の配膳や片付けが面倒になったりするケースに陥るかもしれません。各部屋へのアクセスや、トイレ、洗面、食事、入浴といった日常の動きを考慮し、効率的な配置を心掛けることが大切です。

3.来客動線

来客動線とは、訪問者が家に来た際の移動経路を示します。家事、生活動線を確保しつつ、来客の動線にも配慮が必要です。

たとえば、ゲストを迎える場として玄関のすぐ隣に客間を設けるのは理想的です。しかし、トイレに行くためにリビングを経由するような間取りでは、効率の良い来客動線とは言えません。訪問者がリビングを通らずに、客間やトイレへ案内できる設計が最適です。

もちろん、専用の客間を設けるのが難しい家庭もあるでしょう。その際は、ゲストをリビングに招き入れることを前提とし、整理整頓が容易な収納や空間を考慮して設計することが求められます。

家事楽な間取りにする動線の工夫10選

間取り決めに重要な3つの動線が理解できたところで、次は家事を楽にする動線の工夫を具体的に紹介します。

1.家事を行う場所に合った収納を設置する

家事を効率的に進めるには、動線に沿った収納配置がとても重要です。

単に「物置き部屋にまとめて収納」や「部屋ごとの分散収納」といったアプローチだけでは、真の効率化は図れません。実際に家事を行う場所に合わせた収納を考えることで、家事の動線がスムーズになり、時短に繋がります。

特に注目すべき収納場所は、キッチン、洗面室・ランドリールーム、リビング・玄関です。たとえば、キッチンには備蓄食品を保存するためのパントリーを設置することで、食品のストックが増え、買い物の頻度を減らすことが可能です。

一方、衣類の収納には、洗濯から収納までの流れを効率化するため、ランドリールームや物干し場の近くにウォークインクローゼットの設置が理想的です。このように、収納の位置や大きさを適切に配置することで、家事動線の効率化を実現することができます。

2.回遊性を意識する

回遊性は、家事の効率性や住み心地を高める要素として意識したいポイントです。

家の中を自由に動き回れる空間は、家事の効率アップや一体感を生む開放的な雰囲気につながります。また、家族間のコミュニケーションの増加という付加価値も得られます。

その鍵となるのは、どの部屋や空間がつながっていると便利か、という視点から家の構造を考えることです。たとえば、キッチンとランドリールーム、ウォークインクローゼットを近接させると、料理の合間に洗濯や収納をスムーズに行えます。

しかし、家事のスタイルや生活リズムは家族ごとに異なるため、効率的な回遊性を持たせるには、家族全員の意見を取り入れてプランを練ることが必要です。

3.移動距離を短くする

移動距離が短い間取りになっているかどうかもポイントです。短い移動距離は、家事の効率を高めるだけでなく、毎日の生活をより快適にします。

家事を効率よく進めるためには、作業開始の地点から終了点までの流れをスムーズにすることが重要です。移動距離を最適化することで、日常生活の中での煩わしさを大きく軽減することができます。

4.家事室を設ける

家事室とは、洗濯物の管理やアイロンがけ、家計簿の整理など、日々の家事を中心に行う専用のスペースです。「ユーティリティルーム」とも称されるこの部屋は、家事の効率化に役立ちます。

たとえば、キッチンや出入り口に隣接した家事室は、食料品の持ち込みや整理に便利です。また、洗濯後の衣類を家事室に運ぶことで、他の部屋へのホコリや臭いの移動を防ぎ、生活空間をクリーンに保つことができます。

家事室を計画する際は、ただスペースを確保するだけでなく、適切な採光や明るさを持たせることも重要です。働く空間としての快適性を確保することで、家事室は家の中での有意義なスペースとなり、日々の家事もより楽しく、効率的に進められるでしょう。

5.配線計画を立てる

近年、さまざまなタイプの家電が登場しています。そのため、コンセントの配置や数は、家事の効率や快適さに大きく影響します。

キッチンでは、家電の使い勝手を考慮して、カウンターの左右に各1カ所、4口のコンセントを設置するのがおすすめです。家電裏の隠れやすい位置ではなく、つり戸棚の下のような見えやすい位置に配置することで、家電利用時のストレスを軽減できます。

一方、洗面脱衣所や家事室では、洗濯機以外にも掃除機やアイロンのためのコンセント配置を検討することが大切です。特に、洗面脱衣所は夏場に扇風機やサーキュレーター、冬場にはヒーターなどを使用する場合、コンセントを多めに設計することで、季節ごとの家電利用に柔軟に対応できます。

6.玄関スペースにゆとりをもたせる

玄関は靴だけでなく、上着、傘、ベビーカー、子どもの遊び道具など、多くのアイテムが集まります。玄関に広々としたスペースを確保すれば、生活の散らかりを抑え、持ち物を効率的に管理することが可能です。

また、掃除のときに最も手間と感じるのは、「片付けながらの動作」です。アイテムごとに収納スペースが整っていれば、掃除もスムーズに行えます。

7.和室とリビングを続き間にする

子育て世代から、ダイニングやリビングとつながった畳スペースが注目されています。赤ちゃんのお世話やおむつ替えをしやすく、畳の上に安心して寝かせることが可能です。

家のレイアウトや利用方法に応じて、本格的な和室にするのもよいですが、リビングやダイニングと一体となった「小上がり」スタイルもおすすめです。ふすまや仕切りがないため、子どもの様子を確認しやすく、段差部分を収納として活用できます。

8.家事の同時進行を前提にする

家事を効率よくこなすには、マルチタスクを前提とした家の設計が必要です。たとえば、料理をしながら洗濯機を回す、あるいはリビングでお掃除ロボットを動かしながら浴室のお手入れをするなど、複数の作業を同時に進行する家庭は多いでしょう。

しかし、キッチンと洗濯エリアが離れていたり、水回りが分散配置されている間取りの場合、これらの同時進行が難しくなってしまいます。家事の効率化を目指す場合、各エリアを適切に配置し、家事の流れをスムーズにする設計を考えるのがポイントです。

9.ワークスペースを設置する

リモートワークの増加に伴い、家の中に複数のワークスペースを持つ家庭が増えています。

ワークスペースを設けるおすすめの間取りは、一つ目はリビングの近くです。家事と並行して作業できるため、動線を短くできます。なお、ワークスペースの空間は壁紙を変えたり専用のデスクを配置すると、仕事モードに切り替えやすくなります。

二つ目のワークスペースは寝室です。寝室に専用エリアをつくる大きなメリットは、家族がいる中でも、プライベートな空間で集中して作業ができる点にあります。

10.キッチンや家事室に勝手口を設ける

キッチンや家事室に勝手口を設けると便利です。食材や日用品の搬入が玄関を経由することなくスムーズになり、ゴミ出しも家の中を通らずに直接外に出られるため、家の清潔さも保たれます。

勝手口周辺の床を土間仕上げやタイル仕上げにすると、濡れた雨具や出す前のゴミ袋など、湿気や汚れが気になるアイテムを安心して置くことができます。

家事楽な間取りでよくある3つの質問

ここでは、家事が楽な間取りでよくある質問にお答えします。

  • 質問1.家事リストとは?
  • 質問2.間取り以外で家事を楽にする方法は?
  • 質問3.ファミリークローゼットとは?

それぞれの内容について詳しくみていきましょう。

質問1.家事リストとは?

家事リストとは、日常の家事タスクを「見える化」するものです。リストを活用することで、家族全員が役割を明確にし、効率的に作業を進められます。

見えない家事や忘れがちなタスクまで洗い出すことで、家事の流れがスムーズになり、家族間のコミュニケーションも向上するでしょう。なお、次のページでは、リストの作成方法や今すぐ使える家事リストを紹介しています。

関連記事:【2023年最新版】今すぐ使える家事リスト|作成するメリットや方法、上手く分担するコツをご紹介!

質問2.間取り以外で家事を楽にする方法は?

仕事や家事、育児に追われ、1分1秒が惜しいと感じるママパパは多いのではないでしょうか。特に「料理・掃除・洗濯」は三大家事と言われ、日常の中で大きなウェイトを占めています。

次のページでは、家事を楽にする方法をカテゴリー別に紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

関連記事:【2023年最新】家事を楽にする方法13選|家事をつらいと感じる理由やよくある質問もご紹介!

質問3.ファミリークローゼットとは?

ファミリークローゼットとは、家族全員の衣類やアイテムを一つのクローゼットに収納する方法です。

ファミリークローゼットを導入すると、生活動線が短縮されて家事が効率的になります。また、全体の整理整頓もしやすくなるのもメリットです。

しかし、全員分の収納を確保するスペースが必要となり、家族の生活リズムによっては特定の時間帯に混雑するリスクがあります。また、プライバシーを重視する思春期の子どもが抵抗感を持つことも考えられます。

ファミリークローゼットは家族のライフスタイルやニーズに応じて、導入方法を検討しましょう。

まとめ

ここまで、間取り決めに重要な3つの動線や、家事を楽にする間取り・動線の工夫を紹介しました。

家事の効率を高めるためのポイントは、動線を考慮した間取りにあります。適切な動線を持つ家は、家事の一連の流れがスムーズになり時短に繋がるのです。

新居やリノベーションを検討する際は、まずは自分と家族の理想の暮らし方を明確にしましょう。そして、ライフスタイルやニーズに合わせて、家事が楽になる工夫を取り入れるのがおすすめです。

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