もしかして子育てうつ?原因からセルフチェック項目、つらいときに相談できる窓口までご紹介

子育て

子どもと一緒にいるのが辛い、あるいは気分が優れない日が多い場合、子育てうつのおそれがあります。この記事では、子育てうつの原因やセルフチェック項目、つらいときに相談できる窓口までご紹介します。

子育てのうつ病「産後ノイローゼ」とは?

子どもを出産する前は、幸せな生活ばかりを想像していたかもしれません。しかし、子どもがいる生活が始まると、十分な睡眠が取りづらい上に自分だけの時間を持ちにくく、ストレスがかかります。

そのようなストレスが積み重なることによって、産後ノイローゼを患う人も少なくありません。

子育てうつになる3つの原因

子育てうつになる原因には、以下の3つが挙げられます。

  1. 女性ホルモンの低下
  2. 子育ての環境
  3. 周囲の理解不足

これら子育てうつの原因は自分と子どもが置かれた環境や周囲のサポートが大きく影響します。ここでは子育てうつになる原因をそれぞれに分けて解説しますので、見ていきましょう。

1.女性ホルモンの低下

子育てうつの原因の一つに、女性ホルモンの低下が挙げられます。2021年に東北大学が発表した「出産前後の性ホルモン変化と『産後うつ』との関連」によると、妊娠中期から出産直後にプロゲステロンといわれるホルモンの低下率が産後うつに影響を与えている可能性があると示されました。

また、それ以外にも女性ホルモンの分泌が適切にされないことによって、自律神経が乱れやすくなり、子育てうつを始め、あらゆる身体的症状を引き起こしやすくなるとされています。

参考:出産前後の性ホルモン変化と「産後うつ」との関連を解… | プレスリリース・研究成果 | 東北大学 -TOHOKU UNIVERSITY-

2.子育ての環境

子育ての環境もママのメンタルに影響を及ぼします。授乳やおむつの交換、寝かしつけなど、自分の時間をほとんど赤ちゃんのために注がなければならなくなります。

特に初めての出産の場合、慣れないことが多く戸惑うでしょう。子どもが成長して身の回りのことができるまでの数年間は「自分が世話をしなければ子どもは生きていけない」と、ストレスを抱えやすくなります。

3.周囲の理解不足

子育ての常識は、世代によって大きく変化します。良かれと思ってしてくれるパートナーや両親のさまざまなアドバイスも、逆にストレスになることがあります。

たとえば、抱っこ癖や沐浴の方法、卒乳の時期など世代ごとに常識とされていることが大きく異なります。子育ての考え方について周囲からの理解を得られなかったり、衝突が増えたりすると大きなストレスを抱えやすいでしょう。

気分が落ち込むときのセルフチェック項目

子育てをしていて、気分が優れない時間が長く感じるとき、以下の項目にどれくらい当てはまるかチェックしてみてください。

  • 憂鬱/気持ちが沈んでいることが多い
  • 楽しくない/何も興味が湧かない
  • 疲れやすい
  • 集中できない
  • 寝つきにくい
  • 食欲がない
  • 人と会いたくない
  • 朝に気分が優れない
  • 心配ごとが頭から離れない
  • 落ち込んだら立ち直れない
  • 自分を責める/自分に価値を感じられない

子育て期間中に上記のような症状が1日中あり、2週間以上継続しているとうつ病を患っているおそれがあります。

つらいときに試して欲しい4つの対処法

子育てがつらいと感じたときは、以下4つの対処法を試してみてください。

  1. 誰かに悩みを打ち明ける
  2. 完璧主義をやめる
  3. よく眠る
  4. 自分の時間を作る

子育て期間中は一人で悩みを抱えてしまいがちです。また、自分の時間が少なくなってしまうことも多いでしょう。周囲の協力を得ながら、できる対処法から取り組んでみてください。

1.誰かに悩みを打ち明ける

子育ての悩みを一人で考え出すとネガティブな思考に陥り、自分自身を責めてしまいがちです。そこで子育てで負担を感じていることや悩みをパートナーや親、友達など身近な人に打ち明けるだけでも心が軽くなります。

また、誰かに話をするだけで、自分の中だけでは閃かなかったような解決策が思い浮かぶこともあるかもしれません。

2.完璧主義をやめる

子育てや家事にゴールはありません。そのため、常に完璧を目指すと疲れ切ってしまいます。「体調が悪い日は掃除や料理ができなくても仕方がない」と割り切って過ごす方が、母子ともに心の健康を保ちやすいでしょう。

子育てや家庭の様子は、周囲と比べてしまいがちです。特にできなかったことは目につくかもしれません。しかし、あまり自分自身を追い詰めすぎずに、今日1日子どもと無事に過ごせたことに感謝して過ごすようにしてみてください。

3.よく眠る

健康な心身を保つには、質のよい睡眠が欠かせません。特に子育て期間中は不規則な生活になり、睡眠時間・質ともに低下しやすい傾向にあります。毎日しっかりと眠ることが難しくても、パートナーや両親に子どもを任せてよく眠れる時間を作るように意識しましょう。

もしも、周囲の人の協力を得るのが難しい場合、公的なサービスやベビーシッターを活用してみるのもおすすめです。

4.自分の時間を作る

子どもが生まれたばかりの頃は、1日中側にいて育児にかかりっきりになるでしょう。

子どもに手がかかる時期こそ、周囲の人に子どもを任せて自分の時間を作ることが重要です。定期的にリフレッシュできる時間を設けることで心のゆとりが生まれます。

気分が落ち着かないときに相談できる2つの窓口

どうしても気分が落ち着かないときや子育ての悩みを感じたときに、以下2つの窓口を頼ってみてはいかがでしょうか。

  1. 自治体
  2. 児童館

ここではそれぞれの窓口の概要や特徴について解説しますので、見ていきましょう。

1.自治体

市役所や町役場には子育てに関する窓口が設けられています。地域の子育てに関する情報を知りたい場合は問い合わせてみましょう。

また、育児に関する相談や一時預かりなどのサービスを申し込む窓口となっていることが多いようです。各自治体のWebサイトから子育てに関する窓口を検索したり、自治体が発行する情報誌をチェックしてみてください。

2.児童館

児童館は、自治体や社会福祉法人などが運営している施設です。遊具がそろっているだけではなく、子育てに関する相談も受け付けている児童館もあります。

また、同じくらいの年齢の子どもを育てる親と交流を深める機会ともなるでしょう。児童館はすべての子どもと親に開かれているため、日頃から近くの児童館について調べておくとよいでしょう。

まとめ

子育てうつは誰でも患うおそれがあります。予防するには、悩みを1人で抱え込まないように意識することが重要です。パートナーや両親に「頼ってはいけないかもしれない」と遠慮するのではなく、相談して頼りながら子育てしていきましょう。また、子育て中に気分が優れない日が続く場合は、自治体や専門家に相談することをおすすめします。

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