子どもを「保育園に預けたい」と考えた際、事前見学は欠かせません。保育園の見学予約は電話で行うことが一般的ですが、電話で確認しておきたいことはたくさんあります。この記事では、保育園見学前の電話のかけ方から見学時の準備ポイントを解説します。
保育園の見学は必要?
まず、保育園の見学は必要かについて解説します。
- 見学する時期
- 見学する保育園の数
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.見学する時期
保育園の見学は、1年間を通じて多くの園で受け入れられています。4月入園の場合、認可保育園の申し込みが始まるのは10月~12月頃であるため、8月~9月に園見学に行くのが理想的です。
見学の日程調整も必要なため、見学を希望する日程の1~2週間前までには電話で問い合わせるようにしましょう。直前に連絡すると、保育園側にも迷惑がかかり、対応も難しくなります。
また、保育園のホームページに見学可能な時期が記載されている場合もあるため、事前に確認しておくとスムーズです。
2.見学する保育園の数
見学する保育園の数は人それぞれですが、複数の園を比較するために2~5件程度の園を見学する場合が多いです。園によって定員人数や保育方針が異なるため、認可保育園だけでなく、認定こども園や地域型保育園なども、検討しておくのがおすすめです。
また、保育園の見学は、実際に施設を訪れて子どもたちの様子や保育士とのコミュニケーションを確認するよい機会になります。園の雰囲気や保育内容をしっかり確認するようにしましょう。
保育園見学までの準備や流れ
保育園見学に行くまでの流れは、以下のとおりです。
- 見学に行きたい保育園をピックアップする
- スケジュールを確認し、保育園見学の候補日を決める
- 電話をかけて見学の予約をする
- 当日の持ち物・服装などを準備する
- 保育園へ見学に行く
次年度に入園する場合、6月から7月頃に見学したい保育園の候補をピックアップし始めるのがおすすめです。希望の入園時期に合わせてスケジュールを立てておきましょう。
気になる電話のかけ方!ポイントは3つ
保育園の見学に訪れるには、事前に電話連絡が必要です。電話をかける前に押さえておきたいポイントには、以下の3つが挙げられます。
- スケジュールを整理しておく
- メモの準備を忘れずに
- 保育園へ電話をかけるタイミングに注意する
事前に準備をしておくと、聞き忘れやうっかりミスを予防できます。
1.スケジュールを整理しておく
事前に自分のスケジュールを整理しておきましょう。先に都合の悪い日もしくは、見学希望日がある場合は、電話で伝えられるようにしておくとスムーズに日程が決まりやすいためです。
可能な限りこちらの都合に沿って日程調整を行なってくれる園が多いですが、保育園の行事などがある場合、見学日や時間を指定されることもあり得るでしょう。その場合、こちらが見学日を合わせるように調整してください。
2.メモの準備を忘れずに
電話をかける前にメモを準備しておきましょう。見学日時や持っていくもの、注意事項などをメモする必要があるためです。
メモを取らずに見学の日時を間違ったり、ルールを守らなかったりすると、保育園側からの印象が悪くなります。メモを取っておけば、あとから何度でも見直せるため、未然に失敗を防ぐことにもつながります。
3.保育園へ電話をかけるタイミングに注意する
保育園に見学希望の電話をかけるタイミングも配慮しましょう。電話をかけるタイミングは、平日の13〜14時半頃をおすすめします。多くの保育園では、この時間帯を子ども達のお昼寝時間に割り当てているためです。
そのため職員にとっては電話などの対応がしやすい時間帯であるといえます。土曜日に見学希望の電話をする場合、土曜保育は職員の出勤態勢にバラつきがあり、見学を受け付けられる担当者がいない可能性がありますので注意しましょう。
電話で事前に確認すべきポイントは5つ
保育園に見学希望の電話をする際、事前に確認しておきたいポイントとしては、以下の5つが挙げられます。
- 空き状況
- 訪問手段
- 同行者の有無
- 持ち物
- 所要時間
先に確認しておくことで、保護者・保育園ともに時間を無駄にすることを避けられます。ここではそれぞれに分けて解説しますので、見ていきましょう。
1.空き状況
保育園ごとに「保育可能な子どもの数」が定められています。そのため、先に空き状況について確認しておくことは重要です。
入園時期には4月と年度途中の場合があります。4月の一斉入園を希望する場合、定員を聞いておくと良いでしょう。
年度途中からの入園を希望する場合、空きがあればすぐに入園できる可能性があります。そのため、見学へ訪れるようにしましょう。
もしも、定員に達している状況であれば、見学に行ったとしても希望する時期に入園できるとは限りません。その場合、入園できる可能性があるほかの保育園から見学していくとよいでしょう。
2.訪問手段
保育園によっては、駐車場や駐輪場が少ない場合も考えられます。もし、あったとしても利用台数に限りがあることがほとんどです。そのため、公共交通機関や徒歩以外の交通手段で訪れたい場合は、事前に訪問手段を伝えておきましょう。
また、小さな子どもを連れて行く場合はベビーカーを使うことも考えられます。ベビーカーについては、基本的にどこの保育園でも対応してくれるでしょう。しかし、マナーとして見学中は折りたたんで、指定された場所に置いておくように心がけてください。
3.同行者の有無
初めて保育園へ見学に訪れるのは緊張することから、可能ならば母親や友人と一緒に見学したいと考える人もいるでしょう。
その際、事前に保育園に同行者がいても問題ないかを確認しておくことをおすすめします。連絡時に同行することを伝えなかった場合、見学を断られるおそれがあります。
4.持ち物
保育園の見学に必要なものとして、スリッパや筆記用具があります。また、途中入園を希望する場合、見学後にそのまま入園手続きをする場合もあります。
そのため、電話で空き状況とともに、持参すべき書類や必要な持ち物を事前に確認しておきましょう。このように、事前の確認をしっかりしておくと、当日の見学をスムーズに進められます。
5.所要時間
保育園の見学に子どもが同行する場合、見学や手続きに時間がかかると子どもがぐずりだす場合があります。事前に電話でおおよその所要時間を確認し、その情報に基づいて対策を講じましょう。
子どもの機嫌を保つために、軽食や飲み物、おもちゃなどを持参するのがおすすめです。しかし、保育園によっては禁止されている場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
こうした事前の準備により、見学がスムーズに進み、子どももストレスを感じずに過ごせます。
電話対応の具体例
電話対応の具体例はおおよそ以下の2つのパターンに分かれます。
パターン1 保育園:はい、〇〇保育園××です。 親:お忙しいところ申し訳ありません。そちらの保育園に入園を希望している◯◯と申します。見学をさせていただきたく、ご連絡しました。今お電話よろしいでしょうか? 保育園:はい、お子さんは今何歳ですか?見学ご希望日はありますか? |
パターン2 保育園:はい、〇〇保育園××です。 親:お忙しいところ申し訳ありません。そちらの保育園に入園を希望している◯◯と申します。見学をさせていただきたく、ご連絡しました。今お電話よろしいでしょうか? 保育園:申し訳ありません。今少々立て込んでおりまして……。 |
パターン2のようにタイミングが悪かった場合、かけ直しても大丈夫な時間を確認してから電話を切るようにしましょう。はっきりさせないまま切ると、次に電話をかけづらくなってしまいます。
保育園見学までにしておきたい準備
電話で連絡し、見学へ訪れる日が決まったら事前に準備を整えておくと安心です。まず服装については「清潔感」を意識しましょう。注意点については以下の通りです。
- 露出度の高い服装や奇抜な服装は避ける
- ストッキングか靴下を着用する
- 香水は控える
- 化粧は薄めに
また、当日の持ち物についても準備しておきましょう。電話で指定された持ち物は忘れないように注意してください。多くの場合、指定される持ち物には以下のようなものがあります。
- カバン:資料などの持ち帰りに
- 筆記用具とメモ帳:説明されたことを忘れないように
- スリッパ:保育園に来客用の準備がない場合も
子どもを連れて行く場合の準備:だっこ紐・おもちゃ・オムツ・おしり拭き・着替えなどを先にまとめて準備しておくと安心です。
保育園見学 電話に関するよくある5つの質問
保育園見学の電話に関するよくある質問を5つ、紹介します。気になる質問にお答えしておりますので、ぜひ参考にしてください。
質問1.保育園の見学はいつから行って良い?
一般的な入園時期とされる4月に入園を希望する際は、前年の11月頃が申し込みの期限となっている自治体が多いため、できるなら10月頃までに見学をしておくと安心です。
ただし4月以降に保育園の入園を考えている場合は、保育園の見学のタイミングに決まりはないことから、入園を希望するタイミングで保育園に問い合わせてみましょう。
保育園の見学のタイミングや見学の依頼までの流れを詳しく知りたい方は、下記の記事が参考になりますのでぜひご覧ください。
関連記事:保育園の見学はいつから行くべき?依頼するまでの流れもわかりやすく解説
質問2.保育園の見学時にどのような質問をすれば良い?
保育園の見学時に聞いておくと安心できる質問は以下の4つが挙げられます。
- 保育園での生活・教育に関すること
- 保育園でかかる費用に関すること
- 病気・ケガへの対応に関すること
- 対応の柔軟性に関すること
保育園での生活を始める前に、上記の質問をリストにまとめて見学時に確認しておきましょう。
保育園見学時に準備しておきたい質問内容やチェックすべきポイントは、下記の記事で詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
関連記事:【新米ママ向け】保育園の見学時に質問したい4つの内容|注意点やチェックポイントも解説!
質問3.認定こども園と保育園の違いを知りたい。
認定子ども園と保育園は、管轄している省庁や設置目的に違いがあります。主な特徴は下記の表のとおりです。
認定こども園 | 本来の保育園としての役割(保育の必要性がある子どもの保育)に加えて、教育についても取り入れられています。親の状態に関わらず利用ができるのが特徴です。 |
保育園 | 親の就労や介護、病気などの理由で「保育の必要性」が認められたときに利用できる施設です。保育園ではしつけや食事に関すること、排泄なども保育内容に含まれているのが特徴です。 |
認定子ども園と保育園の違いやそれぞれのメリット・デメリットが知りたい方は下記の記事が参考になります。ほかにも入園基準も紹介していますので、ぜひご覧ください。
関連記事:認定こども園と保育園の違いは?預けられる基準や選び方のポイントについて解説します
質問4.公立保育園に通うメリットとは?
公立保育園に通うメリットは以下の4つが挙げられます。
- 追加費用がかからない園が多い
- 保育士の数が確保されている
- 経験が長い保育士が多い
- 園庭がある園が多い
上記のメリットは、安定した環境で子どもを預けるための必要条件ともいえるのではないでしょうか。
しかし公立保育園への通所は、メリットだけではなくデメリットもあります。公立保育園に入園を希望している方は、下記の記事でしっかりと確認しておきましょう。
関連記事:公立保育園に通う4つのメリット!デメリットや私立との違いもご紹介します
質問5.入園前の面接で聞かれる質問を知りたい。
入園前の面接でよく聞かれる質問は以下の内容が挙げられます。
- 入園希望の理由
- 予防接種の現況
- 発育状況や健康状態
- 家庭における生活状況
- 勤務先情報や家族構成
保育園への通所を検討している方は、事前に質問内容に答えられるように考えておくとスムーズに面接が進むでしょう。
保育園の面接時の質問内容や着ていく服装について悩んでいる方は、下記の記事が参考になりますのでぜひご覧ください。
関連記事:保育園の面接でよく聞かれる5つの質問を紹介!ふさわしい服装やよくある質問も徹底解説します!
まとめ
保育園見学を希望する際、事前電話のかけ方や、確認しておきたいポイントについて解説しました。保育園は最長6年間通う場所です。そのため、可能な限り見学に訪れて実際の施設や保育士の対応、雰囲気を確認しておきましょう。
見学しておくと、子どもに合った保育園なのかや通ったときのイメージを具体的につかめます。初めて保育園に電話する場合、緊張してしまうかもしれませんが、この記事を参考にして大切なポイントを聞き忘れないようにしましょう。
なお、次のページでは、保育園の途中入園がしやすい時期や、途中入園のメリット・デメリットを解説しています。
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