子どもは何人ほしい?理想と現実の割合や人数ごとのメリット、よくある質問をご紹介!

子育て

家族の将来について具体的に考える際、子どもを何人持つかは重要な議論の一つになります。しかし、多くの家庭では、理想の子どもの数と実際に持つ子どもの数にはギャップが存在しているようです。

この記事では、国内の調査結果を基に、理想と現実の間で見られる子どもの人数に関する差異に焦点を当てて紹介します。

平均理想子ども数と平均予定子ども数の推移

平均理想子ども数と平均予定子ども数の推移

引用:第16回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)|国立社会保障・人口問題研究所

国立社会保障・人口問題研究所による「第16回出生動向基本調査」では、夫婦が望む子ども数の平均(平均理想子ども数)は2.25人と、継続的な減少傾向です。一方で、実際に計画している子ども数の平均(平均予定子ども数)は2.01人で、前回の調査結果から横ばいとなっています。

多くの夫婦が理想とする子どもの数を持たない主な理由としては、子育てと教育に伴う経済的負担が最も多い回答です。続いて、高齢での出産への抵抗感、子どもを望むものの叶わない状況、さらには育児の精神的および身体的な負担の大きさが挙げられています。

これらの洞察は、現代の家族計画における課題と変化を浮き彫りにしています。

子どもの人数ごとのメリット

子どもを希望する場合、子どもの数に応じてどのような点を重視している人が多いのでしょうか。ここでは、子どもの人数に対してのメリットをご紹介します。

1人

兄弟姉妹間における性格の不一致や、教育や能力の差による家庭内のストレスを避けるため、一人っ子を望む家庭は少なくありません。

また、十分な愛情を注ぎながら、子どもに必要な時間や教育費用を割くことが可能になり、それが育児や教育の質を高めると考える親もいます。

2人

子どもを2人希望する理由は、一人っ子の孤独を避け、兄弟姉妹間の絆を育む点が重要視されているようです。日々の遊び相手や将来の相談相手として、また親の老後の支えとなる存在として、子どもが2人いることは大きな役割を果たします。

社会性や協調性の発達にも寄与し、子どもたちが互いに学び合い、成長する機会もあるでしょう。また、共働き家庭においては、子どもたちが互いの寂しさを和らげ合ったり、将来的な困難に際して支え合うことが期待されます。

兄弟姉妹がいることは、感情的なサポートはもちろん、生活の負担を分かち合う意味でも、貴重なメリットをもたらします。

3人

子どもが3人いることで、互いに遊び相手となり、家庭内での退屈を感じさせない活気あふれる生活が実現します。また、子どもたちの性格の多様性や、家の手伝いや遊びを通じて一緒に協力する姿は、家族の絆を深めると同時に、親子間の関係も豊かにするでしょう。

さらに、3人の子どもを持つことで、夫婦の協力がより必須となり、結果的に夫婦の絆を強化する効果もあります。

なお、2023年12月11日に開催した「こども未来戦略会議」にて、少子化対策の一環として高等教育費用のサポートを強化する方針が政府より発表されました。この新策では、扶養する子どもが3人以上いる家庭を対象に、所得に関わらず、2025年度から大学の入学金及び授業料を無償化します。

具体的には、国公立大学では入学金約28万円、年間授業料約54万円、私立大学では入学金約26万円、年間授業料約70万円までが支援の対象となります。特に私立大学においては、四年間の教育費が最大で約306万円分無償化されることになり、多子家庭ならではのメリットです。

理想よりも子どもの数が少ない3つの理由

理想よりも子どもの数が少ない3つの理由

引用:第16回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)|国立社会保障・人口問題研究所

国立社会保障・人口問題研究所による「第16回出生動向基本調査」にて、理想よりも子どもの数が少ない理由に対し多く挙げられた回答を抜粋し紹介します。

  • 経済的な負担
  • 年齢によるリスク
  • 仕事との両立

項目ごとに詳しくみていきましょう。

1.経済的な負担

子ども一人あたりの教育費用は約1000万円とされており、子どもを希望する家庭にとっては経済状況に大きな影響を及ぼします。子どもの数が増えるほど、必要とされる年収も上昇し、多くの家庭では、共働きも検討せざるを得ないでしょう。

このような理由から、理想とする子ども数を諦め、1人もしくは子どもを望まない家庭も増えています。

2.年齢によるリスク

現在、女性の平均初産年齢は30.7歳です。

晩婚化の影響で初産年齢が高まると、妊娠に対するリスクを考える人も多いです。妊娠確率は年齢と共に低下し、25歳で約30%、35歳で18%、40歳ではわずか5%にまで落ち込むとされています。

また、高齢での出産は、妊娠しにくいだけでなく、流産や染色体異常のリスクも高まります。さらには、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病なども高年齢出産では増えると報告されています。

これらのリスクは、子どもを検討する際の躊躇の一因となっているでしょう。

3.仕事との両立

職業を持つ女性にとって、育児と仕事の両立は大きな課題です。会社の近くの保育園へ預け入れできるか、より育児に理解のある職場へ転職が可能かどうかなど、悩みは尽きません。

また、家庭によっては、子どもが幼稚園に通う年齢になるまで専業主婦を望む場合もあり、これらの期待と自身のキャリアをどう両立させるかは難しい問題です。

子ども 何人でよくある3つの質問

最後に、よくある質問にお答えします。

  • 質問1.理想の子どもの数を持つには何が重要?
  • 質問2.子どもの人数の決め手は?
  • 質問3.子どもの教育費はいくらかかる?

それぞれ詳しくみていきましょう。

質問1.理想の子どもの数を持つには何が重要?

質問1.理想の子どもの数を持つには何が重要?

引用:「本当はもっと子供が欲しいのに…」6割以上が希望人数の子供を持てない!その理由と解決策とは? | 株式会社ネクストレベルのプレスリリース

株式会社ネクストレベルによる「希望していた子どもの人数と、実際の子どもの人数の相違」アンケート調査結果では、理想の子どもの数を持つためには「収入の増加」が最も重要だという結果が出ました。約60%の回答者が、収入が増えれば希望する子どもの数を実現できると感じています。

また、47.2%の人々は「子育てにかかる費用を軽減する福祉や補助制度の拡充」及び「充実した子育て支援」を重要視しており、子育て費用に関する不安が多くの人に共通していることが明らかになりました。

さらに、自由な意見を求める質問では、生活レベルだけでなく、習い事や旅行など、他の家庭と同等の体験をさせたいと考える回答も多く見られています。

質問2.子どもの人数の決め手は?

質問2.子どもの人数の決め手は?

引用:「本当はもっと子供が欲しいのに…」6割以上が希望人数の子供を持てない!その理由と解決策とは? | 株式会社ネクストレベルのプレスリリース

株式会社ネクストレベルによる同アンケート調査にて、希望通りの人数の子どもを持てた人、そうでない人の両方に尋ねた集計結果です。

家庭の経済状況が最も重要な決定要因として87.4%の高い割合で挙がりました。これに続き、夫婦間の意見の一致が80.1%で、希望する子どもの数を決める上で夫婦の協力が不可欠であることが示されています。

回答者からは、「経済的な安定性は必須だが、夫婦や家族間の意見の調和も同様に重要」という意見が多く、経済面と家庭内のバランスが子どもの数を決める上で大きな役割を果たしていることが伺えます。

質問3.子どもの教育費はいくらかかる?

子どもの教育費は、選択する進路によって大きく異なります。文部科学省が公表した「令和3年度子供の学習費調査」に基づくと、幼稚園から高校までを公立で教育を受けさせた場合の平均教育費は約574万円、私立では約1838万円が必要です。

さらに大学教育を考慮に入れた場合、費用は増加し、国立大学で約243万円、公立大学で約254万円、私立大学では約397万円が加わります。

たとえば、公立の幼稚園から高校、そして国立大学へと進学させる場合、総教育費は約817万円になります。一方で、すべて私立の教育機関を選ぶ場合の総費用は約2,235万円となり、家計に大きな影響を及ぼす可能性が否めません。

参考:文部科学省|令和3年度子供の学習費調査

参考:文部科学省|国公私立大学の授業料等の推移

まとめ

家族の形態は一つとして同じものはなく、夫婦2人だけの家庭もあれば、1人、2人、3人兄弟、あるいはそれ以上の子どもを持つ家庭もあり、それぞれに良さが存在します。家族の形は個々の価値観や状況に基づいており、正解はありません。

各家庭が望む子どもの数を持てることが理想である一方で、実際には経済的な理由から希望する子どもの数を持てない家庭が多いことが認識されています。しかし、夫婦間のコミュニケーションを深め、生活を工夫することで、この問題を克服しようとする家庭もあります。

自身とパートナーの意見を尊重しながらお互いに支え合い、時には外部の支援を活用できる環境を整えることが、理想的な家族構成を実現する鍵となるでしょう。

なお、次のページでは、学資保険の基本的な特徴や最適な加入時期、選ぶ際のポイントを詳しく解説しています。これから学資保険の加入を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
関連記事:学資保険は必要?加入するメリット・デメリットから選ぶ際のポイントまでわかりやすく解説! – コカラ

関連記事

特集記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP